ゆっくりですが最後まで読ませていただきました。
流れるような物語でとても読みやすく、個性的なキャラクターも面白くて良かったのですが、自分はこの作品で今までにない感覚になったので、そちらをメインに記載させていただきます!
前半の『白と黒』は、家で一人静かにファンタジー小説を読んでいる感じで、後半の『魔力を喰らう細菌』は、突然公園に移って名もなき天才作家が紙芝居を読み聞かせしているところに来たという感じがしました。
文体からそう感じたというのもありますが、前半をしっかり読んでから後半に移ることで、小説から紙芝居(一人から複数)という不思議な感覚になりました。
最初は自分だけで読んでいて、気付けば目の前には紙芝居があり、周りには一緒にワクワクしてる人たちがいる。
ちょっと自分でも何言ってるか分からなくなってきましたが、そんな感じです!(笑)
とにかく、今までにない不思議な感覚になって面白かったです!
ありがとうございました!
流行りの影響か「異世界」と聞くだけで「転生」や「チート」を連想してしまい、このジャンルはついつい避けがちなのですが、これはそんな私でも最後まで楽しむことができました。
いわゆる異世界モノのお約束はなく、主となる設定から作者さまのセンスが光ります。
読みやすい文章で、普段あまり読書をしない方にもオススメです。構成もweb小説の強みをうまく活かしていて、毎話ハラハラドキドキとさせられました。
また、私がこの小説を抵抗なく楽しめた一番の要因として、「キャラ立ち」が挙げられるでしょう。個人的には、異世界モノというより、ファンタジー要素の濃い現代ドラマを読んでいるような感覚でした。
ひとつ言わせていただくとすれば、作品全体が小さくまとまりすぎている印象を受けたので、設定やキャラをもっと掘り下げた、長編版をぜひ読んでみたいです。
……などというわがままを込めて、今回は★2つで。
楽しい時間をありがとうございました。
追記
紹介文をよく見たところ、電子書籍で長編版を販売中とのこと。
★3つに変更させていただきました。
タイトルに惹かれました。医療魔術師は不完全。
医療に携わっているから、興味を惹いたのかな、と早速読了。
モノガタリは第一部と第二部でヒロインが変わる二部構成です。
第一部は「マリス」の活躍するまさに医療魔術の事例
第二部はその弟子の視点で綴られるまだまだ未熟ながらもひたむきに頑張るヒロインちゃんの奮闘記
ちょうど半々の長さで、異世界物語を知るには、良い分量でした。
こんな風に物語の内容に触れずに作品の良さを語りたいほど、この作品には深い意図がございます。ネタバレは避けますが、イロイロな考えや、問題、作者からの定義、タイトルへの意味づけが含まれている「異世界シリアス物語」です。
立ち止まって考えたくなる医療に潜む「命」と人の温かさ。
敢えて「不完全」とのタイトルの「不完全さ」を貴方はどう捉えるか?
不完全とは、まだまだ成長できること。
最後に、素敵なキャラ揃いです。今度は、弟子と奮闘する医療術士のちょっと大きな事例、戦士二人を加えた医療パーティーの活躍を期待しつつ、レビューを終えます。素敵物語でした。長いお休みにぴったりかも知れません。
第13話まで読んでのレビューになります。これで第一章が終わったところだと思います。
とにかく構成の良さ、的確な文章力で浮かび上がるビジュアル、さらに魅力的なキャラクターたち、さらにさらに彼らが生み出すドラマの面白さ!読みやすさはもちろんのこと、いろんな要素が高いレベルでまとめられている作品だと感じました。
ストーリー的には凄腕の剣士の二人「アグラ」と「ストラツ」が毒魔法にかかってしまい、そのタイムリミットが迫る中、その治療を有名な医療術師「マリス」に頼んで……ということなのですが、もちろんそんな単純な話では終わりません。二人の悪戦苦闘、マリスのちょっとクールなキャラクター、そして意外も意外なエンディングまで、読者を捕まえて離しません。
それは構成のよさのせいだと思うのですが、次から次へと先が気になってしまう魅力的な展開力。なんとも気になるキャラクターたち。読み始めたら止まりません。
とにかく読んでもらえれば分かると思うのです。
ということでぜひ!読んでみてください!
何でもチート並に治してしまう魔術だったら、これほど熱い人間ドラマは誕生しません。どんなに有能な医療魔術師でも無理なものは無理と諦めかけてしまうのです。しかし、諦めません。患者の治して欲しいという強い熱意や覚悟が魔術師を、彼女を突き動かすのです!
この治す側・治してもらう側の関係をファンタジー要素で絡み合わせることでこのご作品は見事に輝いています。何よりもこの設定が秀逸ですね。異世界、医療、そして人間ドラマ。この三点が絶対的な魅力として綺麗に噛み合っています。こういったよく練られたご作品こそ、多くの読者の目に留まって欲しいですね! まだ序盤(?)なのかもしれませんが、すでに充分★3に相応しいです! コンテスト頑張ってください!