高齢者社会に伴う、介護のリアルな現場を知ることができる

この物語は、各章ごとに主人公が変わりとても読みやすく構成されています。

そして何より一番焦点を当てているのは、介護現場で利用者さんに真っ向から向き合う介護福祉士さんたちの視点。
そこには偏見もあり、職場内でのいじめもあり、ストレスを抱えることもある。
多くの問題にぶつかり、時には退職せざる負えない状況になることもありますが、それでも介護の仕事をしたいという強い信念をこの作品から感じることができました。

認知症を発症しても、その人は命あるひとりの人間。
どんなに下(しも)を汚してしまっても、食事がうまく摂れずベチョベチョにこぼしてしまっても、本人さんの人権を大事にしている素晴らしい介護福祉士さんたちの物語です。
みなさま、ぜひ御一読くださいませ。

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