それぞれの正義は交わることがない

物事の一面だけをみれば、非人道的な行ないは許されるものではない。
しかし、その細部にまで目をむけると、どうなるのか。
まだまだ見えないものがたくさんあるはず。
そんなことを教えてくれる物語でした。
決して美化することなく、善悪を語る物語でもない。
悲しみ、憎しみ、喜び、狡さ。
どんな出来事が起ころうと、それは人に心があるから。
そんなことを考えました。

つよい緊迫感とリアリティが見事に表現されて、ラストへと近づくにつれて、手に汗を握っていました。
人を守るのも、殺すのも、やっぱり人なんですね。

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