優しさが、痛みが、銃を持たせる理由!?

テロは悪である。そう言ってしまえば簡単なことだ。理由のない殺戮はあってはならない、人を人とも思わぬ残虐な行いを許してはならない、無関係の人を巻き込むような大量虐殺は非人道的である。この話を読む前のぼくは、こんな感情でいた。テロリストは悪であり、即刻排除されるべきだと。だから彼らが抱いているかもしれない傷ついた心や、奪われたもののことなど考えもしなかった。けれど、これを読んで、その風景や人々の苦しみを知って思ったのだ。優しさが、痛みが、銃を待たせ、やり場のない怒りが復讐の刃に変わってしまうかもしれない現実を、その重みを……

ぼくたちがその痛みを少しでも知ることができたなら、奪われたものの大きさを少しでも分かることができたなら、明日という未来を変えられるかもしれない。悲しみの連鎖を緩めることができるかもしれない。そんな願いがこもっているように思われた物語。リアリティと共に、届け、あなたのその胸に!!

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