エルフ族の少年たちの、友情と葛藤の物語

長く続いた激しい戦乱は、神聖神殿の大神官の命令によって終わりを告げられた。山・森・海・黒(砂漠)のエルフ四部族は、停戦の協定を結び、人質として王族の少年を差し出すことになった。
山エルフ族の学寮に、人質として集められた四人の少年たち。産まれも育った環境も、言葉も性格も異なる彼らが、互いに反発や葛藤を抱えながら成長し、友情を育んでいく物語です。

中世風異世界ファンタジー。神殿種(天使たち)とエルフ諸族の設定が興味深いです。
戦乱の中で育った少年たちは、それぞれに傷を負っている(或いは、隔離されて外の世界を知らされないでいる)のですが、その経験がまた凄まじいです。彼らの、かなり正面きった衝突が、痛々しく哀しい……けれども美しいので、つい読みふけってしまいます。

是非、番外編も含めてお読みになることをお勧めします。