夢は抱き続けている限り追いかけられる

 夏の高原の風のような、あつく爽やかな読後感です。

 夢を抱きながらも「進路」を問われ立ち止まる主人公と、現実を抱えた叔父。どちらの立場や気持ちにも共感し、考えさせられます。

 でも、だからこそ、主人公を応援したくなる。
 そして自分も立ち止まり、もう一度夢を見つめ直したくなる。

 進路に、社会に、現実に飲み込まれ、何かを失いそうになった時、この作品を思い出せば、きっともう一度上を向ける、そんな思いにさせてくれます。

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