誰もが楽しめる文句なしのミステリーエンターテイメント!

とても読みやすい文章でありながらも、緻密な構成、衝撃の展開の連続と読書の楽しみを存分に味わえる一作となっております。
主人公「宇佐美」君のクラスメイトが何者かに襲われ、頭部を怪我し意識不明の重体になるところから物語は幕を開けます。成り行きとはいえ事件の中心人物となった彼は、自ら事件の真相に迫ります。
とミステリー風味で始まるのですが、次々とキャラクターが登場し、また姿を消し、事件はだんだんと不穏で不気味な方向へと動き出します。このあたりの構成がなんとも巧みで、次々と事件と推理が様相を変えていきます。その根底に流れる不吉な影、彼がそこに迫っていくにつれ、誰もが想像だにしなかった真相が現れてきます。
もちろんネタバレになるので書きませんが、その全てがとても論理的に描かれていき、驚愕のラストへと進んでいきます。
ぜひじっくりと楽しんでもらいたい作品。
というかぜひ、もっともっとたくさんの人に楽しんでほしい作品です!

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