スケートを愛する少年少女たちの物語

主人公制覇くんが転校生がやってきたのをきっかけにしてアイスダンスを始める物語。
私はアイスダンスという競技をこれまで1度も見たことがありませんでしたが、登場人物たちがまるで目の前で滑っているかのように臨場感を感じました。
普通のラノベのように萌えやドタバタしたラブコメがあるわけではありませんが、繊細で巧みな描写に引き付けられ最後まで一気に読んでしまいました。
登場人物のその後も気になり、なんで物語はここで終わるんだろう?と少し疑問に思いましたが、それはおそらくこのお話が「モミの木」というスケートリンクを巡るお話だからなのでしょう。
登場人物は皆それぞれにスケートリンクに対する思いを持っている、いわばスケートリンクは制覇と並ぶ第二の主人なのではないでしょうか。
このお話はスポーツを通して少年少女が成長する物語でもありスケートリンクやマイナースポーツに対しての思いを切々と訴えかけてくる、そんなお話だと思いました。
是非多くの方にオススメしたい小説です!

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