内容としてはですよ、まぁタイトル通りと言いますか、聖女なのに『レベルアップ支援の加護』というのがない、聖女フェルリナが、実はとんでもない力を持ってましたよ!っていうお話です。味気ないほどざっくり書いちゃいましたけど。
でも!
でもね!
じゃあ実際のストーリーもそんな淡白なの?って言われたらもちろんそうじゃないわけで。
まずね、もう、『外れ聖女(ということになっている)』フェルリナがっ!もう綾束ヒロインなんですよ!純粋で、健気で、とーっても良い子!いやもう加護云々抜きにして聖女でしょ。こういう心根の素晴らしい女性を聖女と呼ばずして何と呼ぶのよ。女神か?
そしてそのお相手である、少々訳ありな王子アルヴェントがですね!これまたいい男!これはもう完全に個人の、私の好みになりますけど、何せ私は熊さん系の大きい男が好き!(知らねぇよ)
そしたらあなた、このアルヴェント、『ゴビュレスの灰色熊』なんて異名まであったりして恐れられてるわけですよ。
でも、
この結婚、終わった……。
なんて思わなくて大丈夫!
ネタバレ防止にちょっと濁しますけど、もうとにかく大丈夫なの!
だってこれ!綾束作品だから!
もう綾束さんの作品はね、安定してるから。ときめき山盛りで間違いないから。隙あらばキュンキュンさせてくるし、ハッピーエンド間違いなしだから。
今作はコンテスト参加作のため、途中で終わっておりますけど、もう絶対絶対ハッピーエンドですし、ジレジレとキュンキュンの波状攻撃でキュン死の屍の山が築かれること請け合いなので、あのマジで、続き読みたいんで受賞させてください。
ヒロインは加護無し聖女で酷い扱いを受けています。
祖国からは追放同然で隣国の第二王子の妻へと嫁がされ、その相手は『ゴビュレスの灰色熊』という二つ名持ちの強面の巨漢でした。
しかーし、この王子アルヴェント、妙に仕草とか行動が可愛いんですよ。
外面に反して中身はくまのぬいぐるみなんじゃねえかという。
女性慣れもしていないので、ヒロインのフェルリナ相手にドギマギしっぱなし。
でも、戦いになると本当に強い。
変異種のモンスターもタイマンで倒しちゃう。
このギャップたまりません。
そして、実は隠された秘密もあったりして……。
属性だけ見れば、アルヴェントがヒロインなのではないか。
中編コンテスト向けということで、いいところで終わってるのが惜しいです。