世の中に聖女様は溢れていますけれど、こんなに純真で可愛らしい聖女様はフェルリナだけだ! とアルヴェント様は仰るかもしれません。
これは灰色熊と呼ばれるほど厳つい陛下が麗しの聖女フェルリナを手に入れて、強敵討伐に挑む愛の物語です。女性のそもそもの扱いを分かっていないアルヴェント様はフェルリナを隣国から妻に迎え、それはもう大切に大切に、部下にボロクソにいわれながらも大事にするんです。ああ、嬉しいんだな、可愛らしい奥さん貰って、ともう周囲に幸せがだだ漏れの状況で。でもいいですよね、こういうの。とても幸せな気持ちで拝読してました。
アルヴェント様には深い傷があってそれはここでは語りませんが、それを助けるためにフェルリナは必至で行動するんです。言葉にならない愛ですよね。
互いが互いを思いやれる幸せ、ともに生きて国の未来をつかみ取れ。
ラストまで幸せ度MAX! 最後までお楽しみください。
じれったいほどにお互いのことを思っているが故に、ちょっとばかりすれ違うものの、生まれた国では聖女の力を利用されるだけで大切にされなかったヒロイン。
一話目から腹の立つ連中だと思っていながら、三話目にしてサクッと婚約が成立して他国へ嫁ぐこととなったのですが、その相手がまたギャップが凄い。
正直、これまで綾束様の作品読んできましたが、ダントツ旦那様にするなら『竜殺しの灰色熊』ですね。
世の男たち。こんな旦那様だったら出会ってその日に婚約して連れて帰ったとしても、好きになってもらえるぞ。と思わせられる作品。
何はともあれ、虐げられた人が幸せになる物語は読後感最高です。
ギャップが大好きな方にも是非読んでいただきたいです。
クライン王国に仕える『聖女』フェルリナは、妹とちがって、加護をもたないハズレ聖女と呼ばれていた。
妹が国の聖女として王子と結婚することになり、厄介払いのように、王国から魔物の襲撃が多い隣国・ゴビュレス王国へと嫁がされる。お相手は、『ゴビュレスの呪われた灰色熊』と恐れられる顔に傷のある騎士・アルヴェントだった。
彼はこの国の第二王子。
見た目がごついが、とことん優しく、男らしい、最高の人物。
しかし、そんな彼はある呪いにかかっており、絶望もしていたのだが。
実際は、ハズレどころか最高の聖女であるフェルリナによって……。
この先は、物語をお読みください。
さくさくと読めて、とにかく爽快で、じれじれもキュンキュンもいっぱいある糖度200パーセントのハッピーエンド物語です。
内容としてはですよ、まぁタイトル通りと言いますか、聖女なのに『レベルアップ支援の加護』というのがない、聖女フェルリナが、実はとんでもない力を持ってましたよ!っていうお話です。味気ないほどざっくり書いちゃいましたけど。
でも!
でもね!
じゃあ実際のストーリーもそんな淡白なの?って言われたらもちろんそうじゃないわけで。
まずね、もう、『外れ聖女(ということになっている)』フェルリナがっ!もう綾束ヒロインなんですよ!純粋で、健気で、とーっても良い子!いやもう加護云々抜きにして聖女でしょ。こういう心根の素晴らしい女性を聖女と呼ばずして何と呼ぶのよ。女神か?
そしてそのお相手である、少々訳ありな王子アルヴェントがですね!これまたいい男!これはもう完全に個人の、私の好みになりますけど、何せ私は熊さん系の大きい男が好き!(知らねぇよ)
そしたらあなた、このアルヴェント、『ゴビュレスの灰色熊』なんて異名まであったりして恐れられてるわけですよ。
でも、
この結婚、終わった……。
なんて思わなくて大丈夫!
ネタバレ防止にちょっと濁しますけど、もうとにかく大丈夫なの!
だってこれ!綾束作品だから!
もう綾束さんの作品はね、安定してるから。ときめき山盛りで間違いないから。隙あらばキュンキュンさせてくるし、ハッピーエンド間違いなしだから。
今作はコンテスト参加作のため、途中で終わっておりますけど、もう絶対絶対ハッピーエンドですし、ジレジレとキュンキュンの波状攻撃でキュン死の屍の山が築かれること請け合いなので、あのマジで、続き読みたいんで受賞させてください。
ヒロインは加護無し聖女で酷い扱いを受けています。
祖国からは追放同然で隣国の第二王子の妻へと嫁がされ、その相手は『ゴビュレスの灰色熊』という二つ名持ちの強面の巨漢でした。
しかーし、この王子アルヴェント、妙に仕草とか行動が可愛いんですよ。
外面に反して中身はくまのぬいぐるみなんじゃねえかという。
女性慣れもしていないので、ヒロインのフェルリナ相手にドギマギしっぱなし。
でも、戦いになると本当に強い。
変異種のモンスターもタイマンで倒しちゃう。
このギャップたまりません。
そして、実は隠された秘密もあったりして……。
属性だけ見れば、アルヴェントがヒロインなのではないか。
中編コンテスト向けということで、いいところで終わってるのが惜しいです。