たとえ外れ聖女と言われても、できることを全力でこなします

 「外れ聖女」と呼ばれていたフェルリナは、戦から帰ってきた足で隣国の第二王子アルヴェントと結婚するよう言い渡された。
 多くの魔物が闊歩するその国には聖女はおらず、たとえ「外れ」ではあっても聖女を欲していたのと、いかつい『ゴビュレスの灰色熊』との異名を持つ第二王子に結婚相手を迎え入れたかった。
 ふたつの理由が重なって、フェルリナはゴビュレス王国へと輿入れすることになります。
 その途上で魔物の襲撃を受けた一行をサポートしようと聖魔法を駆使して戦うフェルリナは、夫となったアルヴェントの超人的な攻撃力をまざまざと見せつけられた。
 王都へたどり着き、騎士団たちと場をともにすると、ささやかで、かつ不可思議な事態が巻き起こる。

 果たしてフェルリナは本当に「外れ聖女」なのか、を横糸に。
 結婚相手となったアルヴェントとの心の交流を縦糸に。
 そうして織り成す「嫁入りからのセカンドライフ」中編コンテスト参加品ですが、ぜひとも長編で読みたくなる要素が満載です。

 読めばあなたもこの作品の魅力がたちどころにわかり、ついフェルリナを、そしてアルヴェントを好ましく思えるでしょう。
 今からなら応募期間内に終盤まで一気に読めますから、綾束 乙ワールドに足を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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