聖女といってもどんな加護があるのかは百人百様

 エリザは通称「堅牢の石の聖女」と呼ばれ、婚約者のアレク伯爵との結婚を控えていた。
 しかしあるとき、頭部を花瓶大の石で傷つけられて昏倒します。
 意識を取り戻したエリザは、アレクのことを忘れたことにして、彼の愛を確かめようとしてしまいました。
 それがさまざまな悲劇(喜劇?)を呼び、ふたりの距離が離れていきます。
 つけ込むようにやってきた三人の男爵令息。いずれもがエリザの「婚約者」を名乗っています。
 当然記憶を失っていませんから、この三人は受け入れられませんが、犯人を知っているということだったので街で話を聞くことに。
 どうやらこの三人はエリザのことを「賢者の石の聖女」と勘違いしているよう。

 果たして、誤解されたまま三人のうちの誰かと結ばれるのか。それともアレクが奪い返すのか。
 そしてエリザを襲った犯人とは。

 コメディに定評のある作者による、一風変わった聖女物語をご一読くださいませ。

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