花火は夏に花を咲かせ、散ってゆくもの。

好きになった人と 結ばれない恋。
それは、何処にも行き着けずに、浄化されることもなく
ずっと 自分のすぐ上に 小さな雲のように まとわりついて離れない。

それでも、いつしか、人は その雲を追い払って 忘れていくもの。
逢わなくなれば、遠くで なつかしく想えばいいのだから。
なのに、いつまでも すきな人が 至近距離にいたなら。

ずっと、すきな人の行方を 知ることができるのは
しあわせなようで、せつない。でも、やっぱりすてきなこと。
あの人の 記憶の断片にある 水色の朝顔を 大切に。

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