ただのクローズド・サークルじゃないよ!
- ★★★ Excellent!!!
作者は、凝り性である。
作品全体を包む独特なムードを味わえば一目瞭然だが、
それはたとえば、キャラたちのネーミング――
斑目壬澄、紅奈岐美鳥
あたりからも、容易に想像できる。
つまり、作者は「いちいち、こだわる人」なのである。
そんな作者がモノにしたのは
耽美的なムードに包まれた、独創的な作品。
「荒天に閉じ込められた孤島の洋館」
という使い古された舞台を用意しながら、
そこを逆手に取って、独創的な物語を展開してみせた。
しかも、わずか3万6000文字で。
ぜひ、このユニークな世界を
詩的な文体とともにお楽しみあれ!