明日また、学校で

今にも滅びようとしている人類。
仮想空間の学校に通う少年少女たちは、ギフトと呼ばれる特殊能力を用いて敵と戦う。
明日また、学校で会うために。


いつなのかはわからない。少なくとも、今よりも昔。人類がまだ地上で生活していたころ。
「狂気の融解《ルナティックメルト》」と呼ばれる現象が発生した。

空に浮かぶ月が突如として崩壊し、そこから伝説に語られる怪物たちが地上へと降り注いだ。
怪物たちは人類に対して有無を言わさずに攻撃を仕掛けてきた。
人類を滅ぼす存在、「敵《エネミー》」の登場だった。

人類の持つ兵器はエネミーには通用せず、人類は敗走に継ぐ敗走を続けた。
核の炎で自らの生存圏をも犯し、ついには地上からの撤退すら余儀なくされた時。

人類は、初めて反撃の糸口を得た。

それは、「ギフト」と…続きを読む