生きたい気持ち、生きる意味を取り戻してゆく傑作中編

主人公の自殺というショッキングなオープニングから始まる本作、ですがそこにかわいい天使が現れ、現代版の童話のような物語へと変貌していきます。
天使に導かれるように、絶望に満ちていた主人公の心にもう一度生きる意味、生きる目的が芽生えていきます。その様子が巧みなストーリー展開、サブキャラクターたちによって、生き生きと描かれていくさまが素晴らしいです。
天国と地獄の仕組み、イデア論などのアイデアがさらにこの物語に個性を与え、読者にも様々な感慨を与えてくれます。
文章も読みやすいし、読後感もとてもいいし、ぜひ読んでいただきたい物語です。

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