概要
「また明日」皆それぞれの時間を生きていた。2011年3月10日。
東北の海の近くのある街に生きる人々の、2011年3月10日から11日未明にかけてのそれぞれの時間。応援要請から戻ったばかりの若い公務員が水の底から見た青い光景を縦軸に書いてみました。教会付属の幼稚園での幼い男の子と女の子のお話(登場するラシャペル神父は実在の震災で亡くなったカナダ人神父)、卒業式での演奏を控えた幼馴染の高校生の少年と少女。彼女から突然妊娠と一人で産むことを切り出された頼りない大学生。出産後退院したばかりの不安定な新米ママと、奮闘する新米パパ。そして海の底に落ちて来た人々の『叫び』をみた深海魚のギンダラの話。エピローグでまた若い夫婦に戻ります。2013年の夏に書いたものを加筆修正して載せました。