古典落語のような小気味よいリズム感と江戸風味の世界を現代に

読み始めると、うっかりと江戸時代のお話かと錯覚するくらい、現代のほのぼの酔っ払いを描きながらも どこか懐かしい古典落語の響きが耳に残る。 同じ著者の『歩道橋~』で展開された現代版俳句・短歌の世界観がここでは見事に狂言&落語調になっている。この多彩さはなんだ! まだ書き手デビュー間もないってホント? いや、疑うわけではないけれど、あまりの才能ぶりに、ふたを開けたらプロの作家さんがえへへ~と頭掻いて出てきそうなんですもの。参りました。
そして、蝶は動物学的には一頭二頭と数えるが、一般的には一羽二羽、あるいは一匹二匹になると、お陰様で学びました。
もっといろんなお話を読みたくなりました。どんどん書いてくださいね。楽しみにしています。