リアルな寒さが身を凍らせる。

ここのところ、よく考えることがある。
リアリティってなんだろう。

本当に体験したことを書けば、リアリティなのかな。
きちんと調べたことを書けば、そうなるのかな。

でも、この作品を読んで受け取ったのは
手触り、いや、身体中で感じるリアルだった。

凍土と聞いて、簡単ではないことを知る。
きっと作者だって、こんな厳冬の中を歩いたのではないはず。
この作品書くためにやっていたら、違う意味で凄いけど。

言葉ひとつで、相手に伝えるために
心だけではなく、身体に響かせるような
そんな表現が、読んでいる間 ずっと沁み渡る。

受け取るこちらも、今までの体験を総動員して想像してみる。
寒さが、冷たいではなく、痛いという感覚。
感覚すらなくなって、そんな手を 急にお湯につけたら
骨が折れてしまうんじゃないかというような。

*第2話が 個人的にまた興味深い。
当たり前だけど、作家さんも人間で、悩んで大きくなるって知った。
作品と作者本人の、両方が気になる性質なものですから。

ふわふわ世迷言を書いてるだけの素人が、つぶやいてみました。
(勇気を出してレビューしたので、大目に見て下さいね。)

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