長文失礼します。
現在21話まで読んだ感想です。
独自の世界観を書き上げるために「作家」という職業を「ネタ」として使用した異色作。
読者が冒頭で飽きないよう、世界観などの説明を何かに例えることで極力省き、違いや魅力について文字量を割いている印象を受けました。
話が進むうちに強烈な世界観がじわじわと分かってきますが、主人公は一変して変わらないところが妙に安心する。(笑)。
ちなみに、著者はプロのライトノベル作家です。
私は当初、気付かずに読んでましたが、どこか惹き付けられるものがあり21話まで読み進めました。
そのあと調べて発覚、という形です。
話のテンポや分かりやすさ、キャラの印象付け、キャラの限定による会話やりとりの明確化……プロの作家とは凄いものですね。
色々失礼なレビューを書いてしまい申し訳ない限りです。
オススメのノベル、次の更新が楽しみな作品です。
私が感動したのは作品の切り口についてです。「この発想はなかった」と、思わず膝を打ちました(リアル)。
【ライトノベルで描かれる世界は現実に存在し、作家たちは現地に行った実体験をもとに小説を書いている】。この斬新な発想を形にした時点で、本作は他のファンタジー小説から頭ひとつ飛び抜けたものになっていると思います。
また、この物語の著者がのすごいところは、「真剣勝負」をしている点だと考えます。おもしろいと思ったものを、いちばんおもしろい形でぶつける。どうすれば自分の作品の魅力を最大限に引き出せるか、それを分かっている書き方です。もしこれを天然でなしとげているのであれば、感嘆の念を禁じえません。
テンプレートに視点を向けながらも、テンプレートを揶揄することはない。メタネタを取り入れつつも、それを頼りにはしていない。この作品は、とてもバランスがとれた物語だと思います。ライトノベルへの愛を、ライトノベルだからこそできる形で表現しています。
同じ場所に同じジャンルで投稿する私が推薦します。この作品は、すばらしい。すべてのライトノベル作家が読むべき作品であると。