エンターテイメント小説、ここにありですぜ!

膨大な色彩学の知識に裏打ちされた、リアリティ溢れる物語です。
とにかく古今東西の「色」にまつわる逸話を惜しげもなく散りばめ、しかもそれが煩いウンチク披露にならない構成力は圧巻です。
ややもすると「魔法」などという誤魔化しで強引にお話が展開していく物語が多い昨今、この小説は読み手を頷かせながら、いつの間にか夢中にさせてくれるエンターテイメント小説のお手本です。
もちろん主人公の美憐と渡の胸キュンな、またちょっぴりスケベなサービスシーンも重要なファクターでありながら、絶妙なスパイス加減となっております。
長編大作ですが、とにかく飽きさせない。一転、二転しながらラストのどんでん返しまで、読み応え充分です。
面白い!


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