君を忘れじ 【検死官×三原則×恋愛】

作者 越智屋ノマ

90

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★★★ Excellent!!!

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心を模倣すれば機械も人になるのではないだろうか。

人工知能を越えた「感情」をもつロボットと
ロボットを恐れる人間たちの物語。

私は読んでいて、手塚治虫氏や藤子不二雄F氏が抱いた
ロボットに対する愛情をここで理解できたような気がします。

きっとロボットは人間に寄りそう素敵なパートナーになる。
そんな近未来を予感させてくれる素敵な作品です。

さんがに★で称えました

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★★★ Excellent!!!

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18章まで読んだところでレビューです。
懐かしい雰囲気ではあるのですが、理論とか技術的なものとかはもちろん今のSFです。ロボット3原則をテーマにして、ロボットの検視官と彼のところにやってきた人間と見分けのつかないロボットが、ミステリー要素満載で物語を強力に進めていきます。
個人的には完璧だと思います。SFのもつ雰囲気、ミステリーの謎解き、二人の生活で展開していくドラマ。そして落ち着いていながらとても読みやすい文章とストーリー展開。SFが苦手という人でもすんなりと読める作品です。
とにかくたくさんの人に読んでいただきたい作品だと思いました。

★★★ Excellent!!!

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ロボットのように冷淡なドクターシュルツと人間のように温かなマリア。ロボットが大嫌いなドクターシュルツと人間が大好きなマリア。愛が大嫌いなドクターシュルツと愛を求めてやまないマリア。
全く正反対な人間とヒューマノイド型ガイノイドが出会い、反発し、やがてふたりは『プシュケとアモル』になる。

ヒューマノイド型のロボットが存在してはならない世界。存在そのものが違法なマリアを、恩師の頼みで嫌々引き受けたシュルツ。マリアのあまりに人間らしい振る舞いに心を乱される毎日。自分の主義とあわない「笑顔の似合う少女」を冷たく突き放し暴言も吐く。
当初はそれでも健気に従っていたマリアだが、シュルツの思いとは逆に人間らしい感情をより強くしていく。
ミステリー仕立ての展開や神話つながりのラヴストーリー、それらを支える技術的リアリズムは読んでいる者を飽きさせません。
ラストの大どんでん返しは圧巻。

文字数にして約25万字。これほどの大作も筆者の緻密にして華麗なる筆力で一気に読ませます。
あまりにも素晴らしく心揺さぶる名作は一級品の洋画を見ているようでもありました。他のレビューにあるとおりハードカバーの書籍として出版されていても不思議はない力作。
★3つでは足りません!

さんがに★で称えました

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★★★ Excellent!!!

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王道。一気に読んで堪能しました。
SFらしく技術描写、社会描写も丁寧に描き込まれ、人物も非常に生き生きとしています。

何度も見事に伏線が回収され、ダレることなく読ませられます。テンポも素晴らしい。無駄な人物もいない、見せ場が何度もあり脱出劇のやり取りには涙がでました。

地の文の体言止めに若干のラノベ感と居心地の悪さを感じましたが、無料でこんな素晴らしいお話が読めたことを幸運に思います。

★★★ Excellent!!!

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まず、言いたいのがこの物語が非常に完成された小説だということです。市販で販売されていても遜色ない、そんな物語です。

ロボットを嫌い、あくまでロボットを機械として扱うドクターシュルツ。

ヒューマノイドとして、人間と変わらぬ……いやそれ以上に人間らしい仕草を見せるマリア。

頑なにマリアの言動、仕草、気持ちを否定するシュルツの心が今後どのように変わって行くのか。また、マリアの心をシュルツが認める日は来るのか。

読んで絶対に損はない凄く面白いお話だと思います。
是非皆様一読してみてはいかがでしょう?



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以下感想です。

マリアの人間のような心の動きが、仕草が人間らしくあればあるほど切ない気持ちになるのはなんででしょうね。

恐らく、私もどこかでロボットに気持ちは持てっこない、そう思っているからこそマリアがどこか滑稽で悲しく映ってしまう……とにかく、色々考えされられる物語でした。



★★★ Excellent!!!

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と、言うのを先に伝えたい。

まず、この話はロボットを嫌悪する世界の話だ。余り書くとネタバレになるので書かないが。

シュルツ、マリア、ベイカー、クリス、登場する者は皆何とも生き生きとし、何よりそれぞれが傷と過去や事情を抱えていた。

個人的に好きなのはベイカーとレナーテだ。多分現実では一番合わなそうなのだけれど。

SFに詳しい者が読めばもしかしたらある程度、予想は付くかもしれない。けれどそう言うものは、気にならず次を読みたくなる話なのだ。

それはきっと魅力的な登場人物たちに感情移入するから。

シュルツ、マリアの葛藤。

クリス、ベイカーの悲哀。

トマス博士とヴォルフ局長の暗躍。

彼らの一挙一投足に読者もまた共鳴したように心が動く。

更に取り巻く環境。狩られるロボット、ヒューマノイド、狩ることで腹癒せする人間、etc.

ヒューマノイドに心は在るのか。ロボットは友か敵か。

本当はとても未来的なのだろうが、私には十九世紀のヨーロッパ、あるいはアメリカの町並みで起きているイメージが在った。

映像が浮かぶたび視覚的に観たいと思った。

とは言えすべてはこの小説を読んだからである。

緻密に描写され、人物たちが生き動くこの小説を読んだからこそ、「映画で観たい」と思うのだ。



まだ未読なSF好きに告ぐ。

お願いだから読んでください、頼みますよ←

ちなみに私はほぼ一晩で一気読みした。

さんがに★で称えました

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★★★ Excellent!!!

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ラノベとしてのSF作品が多い中、本格派SF作品として群を抜いています。

ロボット三原則を扱ったSFはよくあるものの、ロボット検死官という職業を作ってしまった、その発想にまず脱帽!

筆力も描写も、ラノベレベルではなく、翻訳SFを読んでいるような錯覚に陥りました(ちなみに私がよく読む翻訳SFは、フィリップ・K・ディックとコニー・ウィリスです)。

こういった本当に上手い作品に受賞して欲しいと切に願います。

さんがに★で称えました

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★★★ Excellent!!!

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 検死解剖官の主人公と、ヒューマノイド達のやりとりが王道なSF小説を読んだという満足感を与えてくれます。

 SF作家で有名なフィリップ・K・ディック氏が、大学の講義で話したとされる内容の原稿「人間とアンドロイドと機械」というものを以前に読みました。機械と人間の境目にあるアンドロイドの定義とは何かを検証するような内容でしたが、この話で登場するヒューマノイドにも医師の検知でも難しいほどの細かな境目が描かれています。

 映画ブレードランナーの原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るのか?」では、人と機械の憎愛が見せ場なのですが、映画では綺麗になくなっていました。それを口惜しく感じたディック原典派におすすめです。

★★★ Excellent!!!

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 アシモフが死んでもう、20年以上が経っていると言うのに、俺たちはいまだにアシモフに(ある意味では)縛られ、その輝きの片鱗をなんとか拾い集めて、そうやって暮らしている。

 アシモフの何が凄いか、なんて話はもう、数万人がそれぞれの言葉で述べているし、今更言うことではないけれど、その凄みの一つは新たな学問体系を築き上げたことである。

 ロボット心理学者、スーザン・カルヴィン。
 心理歴史学者、ハリ・セルダン。

 ひとつの新しい学問が切り開かれれば、そこには付随するたくさんの物語が生まれる。

 ひとこと紹介に書いたように、「ロボット検死解剖官」という発明は、この学問体系の構築に比類ない大発明だと思う。惜しみない称賛を贈りたい。
 もちろんアシモフのロボットシリーズには、ほとんど「ロボット検死」に近い作品群も存在するけれど、それを担う人物は時には航宙士であり、ロボット心理学者であり、メカニックであった。それに専属の職業を作成したこと、確かにその職業が存在してもおかしくないこと、そして、その職業には、ロボットへの愛があること。どれも素晴らしい。

 もちろん設定だけが素晴らしい訳ではなく、文章も読みやすく、あとマリアも健気かわいいので、その点も問題ない。

 24万字の長さをまったく感じず、日々更新を追いかけてきた俺が言うのだから、間違いない。お疲れ様でした。



 ところで、ドクター・シュルツの博士時代とかの、もう少しドライな、SFミステリスピンオフがあったら、俺は宙返りだって決めてみせるというくらい、それも少し、期待している(勝手に)。



さんがに★で称えました

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