佐野心眼

　赤塚眞（あかつか・まこと）は、今年の四月に中学に入学したばかりの新入生である。しかし、新学期そうそう、寝坊によって遅刻をしてしまう。折悪く、眞の中学では遅刻撲滅週間が実施されて…

KAC2023参加作品です。お題は『いいわけ』。 私とあの人は秘密の恋人だ。 あなたはいつもいいわけばかり言うけど、私は本当のあなたを知っているからいつも許してあげる。 でもね、…

あるところのある大臣は何でも口に入れてしまう。 オリンピックの金メダルも。 生産者が汗水垂らして作った高級果物も。 何でも口に入れて確認したいお年頃。 言い訳記者会見で謝罪し…

最高学年になった由美香の担任に熱血体育教師がやってきた。そのクラスから全ては始まったのだ。 そして、これからも…

朝の情報番組で流れていた「今日の占い」。 まさか、占いに一日が左右されることになるとは……。

KAC2023参加作品です。お題は『アンラッキー7』。 俺、純也は毎日を怠惰に過ごす二十歳だ。 幼馴染の七海はパチンコだらけの俺にいつも小言を言う。 そんな俺の前に一人の老婆が現…

私が新しい居場所を貰ってから月日が過ぎた。 ようやく、取り戻してやり直した私は、彼と2人でゆっくりと歩み出していく。

　中学二年生の軽山稼頭央（かるやま・かずお）は身体が弱かった。そんな彼の楽しみは、筋トレ理論の独自研究で、放課後には教室からグランドの陸上部の練習を眺めながら独自のトレーニング・…

KAC2023参加作品です。お題は『筋肉』です。 焼き肉屋の看板娘である鈴は、結婚を間近に控えていた。 鈴を男手一つで育てて来た店主の浩三。 幼馴染で婚約者である亮太。 ある日、…

眠らない街、新宿。そんな街で深夜の散歩をするカップルがいた。

KAC参加作品。 真夜中の散歩をしていると ずっと会いたかった人に会えた。 会いたかった人が喜んでいた。 もう少しでマスクを外せると！ 真面目なんだね。 歓喜するのも分かるけど…

KAC2023参加作品です。お題は『深夜の散歩で起きた出来事』です。 俺大学三年生は、バイトも恋も上手くいかないヘタレ大学生。 ある日、バイト先で怒られて、まっ直ぐ帰らずに深夜の…

KAC2023参加作品です。お題は『ぐちゃぐちゃ』です。 ぼくはごはんをぐちゃぐちゃにして食べるのが好きだ。 ある日、おばあちゃんと一緒にご飯を食べたら、おばあちゃんもごはんをぐ…

結婚して子供を作ることができないことが分かった。 でも、私達は新しい家族を迎えて歩み始める。 覚悟はいる、でも、それは普通と変わらないのだ。 読む方によっては不快に思われ…

Sloppy：ぐちゃぐちゃ, いいかげんな, ずぼらな, だらしない, びしょびしょの,杜撰（ずさん） 東京駅のコインロッカーに設置された爆弾。その爆弾を解除するために、警視庁…

KAC2023参加作品です。 終末時計って誰が作ったの？ それって必要なの？ あと一分半じゃインスタントラーメン作れないよね。 じゃ、ぐちゃぐちゃにしちゃいましょう。

KAC2023参加作品です。お題は『ぐちゃぐちゃ』です。 結婚三年目の彩智には憂鬱の種がある。 それは、図々しいご近所の女真理恵の存在だ。 真理恵の要求はエスカレートして、つい…

人気アイドルVtsuberの誕生には、ファンから様々なプレゼントが届けられる。 そんなプレゼントの中には、可愛らしいクマのぬいぐるみもあった。

奇妙な事態に巻き込まれていく予測不能のブラックコメディ。 会社員の手令《てれい》、二十五歳には気になる人がいた。 彼女の名前は恩羅《おんら》さん三十五歳。同じ職場の同僚、独身だ…

砂漠の国の第三皇子が極秘来日した。 その情報と共に依頼を受けた組織は、私に仕事を発注したのだった。

私には長い付き合いのぬいぐるみがあります。 それは出会いから今に至るまで、ずっとつぶらな瞳で見つめ続けてくれました。 本屋の一冊からの続編となります。

　大学生の佐東冴若（さとう・さわか）は、〈おし〉のアニソンシンガーの秋の全国ツアーを〈全通〉する為の費用を稼ぎ出すために、夏休みの間ずっと、炎天下の中、着ぐるみショーのアルバイト…

KAC2023参加作品です。 チャッピィは、私が赤ちゃんの頃から一緒に居るクマのぬいぐるみだ。 私は、何だってチャッピィに話してきた。 そのチャッピィが、ある日、喋った。そして─…

祖母の営む小さな本屋で素敵な一冊に出会った。

キミとわたしは、違う高校に通う幼なじみ。 学校帰りの待ち合わせは、いつも地元の銀天街のなかにある本屋さんだった……。 📖(KAC20231)お題『本屋』参加作品📖

小さな本屋を営む松田は、目黒という少年に出会う。 目黒は、『本を食べる』呪いをかけられていた。

男は本屋に立ち寄った。 個人経営の小さな本屋だった。 その本屋で７冊の本を購入した男の目的とは？

　〈私〉は、大学入学を控え上京した甥を連れて、カレーを食べに神保町を訪れ、その後、二人で神保町の古本店巡りをした。その際に、私には見覚えのない路地に入った甥は、見知らぬ古本店の敷…

俺は小さな飲料メーカーに勤める冴えない営業マン。 ある日、社に帰りたくなかった俺は、前から気になっていた小さな書店【鏡書店】に入る。 そこは、ちょっと不思議な本屋だった──。

俳句＆掌編執筆三昧のアクセントに素人短歌を少しばかり。

妻が女の子になっていた。 普段通りの暮らしの中で、妻への想いは変わらないと思える、そんな一日だった。

「主文、被告人を懲役4年に処する」 裁判官がそう告げてから、4年が過ぎた。 やがて新しい生活を始めた夏の終わり、唐突に被害者の妻が現れたのだった。 掲載に寄せて お読み頂く方…

浅春の夜、ベッドの湯たんぽに語りかけながら、過去に受けた暴力＆昨秋のレストランの鯉＆「経営塾」の看板を思い出す。

彼には悔やんでも悔やみきれない後悔がある。 孕ませた女を捨てたことだ。それは、捨てられたでもない、捨てたに等しい。 探し歩いても見つからぬ姿を求め続けたが見つからず、やがて転…

万人に分かりやすい満点句より無点句に宝玉が隠れている。

ある日、カヲルは人とは違った能力があることに気がついた。 それは人の心の声が文字として読み取ることができるというものだった。 本作品は、 『お題で遊ぼう！今週のお題（消えない存…

両親を同じ事故で失った　まこと　と　一回り年上の　香奈枝の2人、香奈枝の祖父母のもとで育ち、没後は2人暮らしとなった。 偶然、立ち寄った本屋で、香奈枝が手に取っていた本を見たと…

泥沼の離婚の果てに病んだ私を支えてくれたのは昔馴染みの彼だった。 回想の書き方研究のために読みにくいかもしれません。ご容赦ください。

失敗ばかりの人生でした。 いや、生きてるからまっ、いいか。 後悔ばかりの人生です。 今から挽回すればいいか。 やっちまった人生でした。 秘密は墓場まで持ってけばいいか！ け…

お母さん、そんなに私が憎いのですか？ そんなに私が悪いのですか？ 幸恵はある新興宗教の元二世信者。幼い頃から入信させられ何の疑いもなく活動していた。 しかし、教団の教えに疑問…

憧れの人っていますか？ その人に会いたいって思ったことはありませんか？ もしそう思ったら、会いにいけばいいと思います。 これは、予測不能の私小説。

消費税増税、法人税増税。 このところ食いもんも着るものも、なんでもなんでも値上がりしてしまう。 税金だって、どんどん増えるしどんどん上がる。 俺の大好きなたばこと酒類も増税ときた…

仕事をやめ、家族とも別れ、山奥で、その男はタイムマシンを作っていた。 本作品は、小山一貴さんの自主企画 「本日の三題噺　1/30　『すずめ』、『掃除機』、『山道』」 に参加…

ひとりのレスラーが引退する。 悪役として生き抜いてきたレスラー人生。 最後の花道を男は歩きはじめた。 本作品は、クロノヒョウさんの 「特別企画！5000文字以内でお題の物…

母性が寿命を迎え、逃げ出した人々の行き着いた先は、ある惑星だった。 たった一人だけ生き残った彼が、未知の惑星で得たものとは。

小国の王子に仕える俺は、ずっと奴のために働いた。 王になって、世界を取れ！ そんな夢を抱くようになった。

「カクヨムWeb小説短編賞2022」の中間選考突破。苦しむためだとしたら、神さまズルイ。

プーはぼくが赤ちゃんのときからずっとそばにいたんだ。

相続を放棄するつもりだったおれに、兄は嘘をついた。

【まえがき的なやつ】 『カクヨムWeb小説短編賞2022』への参加作品です。 最近はちょくちょく昭和初期から中期の話を書いてます。この作品もそんな感じの話で、川が舞台で、月をちょ…