柏木椎菜

俺の実家はそれなりに古くて大きい家であり、旧家の常として仏間の長押にずらりと遺影が並んでいる。問題は、その中に肖像画がいくつか混じっていることだった。

人類の命運をかけて悪魔の問答を受けて立つ勇者だったが…

超短編ホラーです 1話20秒くらいで読めます 以前TwitterやPixivに投稿した作品を、内容を部分的に修正し、カクヨムにも投稿しました

勇者ゼイル一行が魔王城の奥で入手した「時空石」。 この秘宝の力を使えば、異世界転生した人間が元の世界に戻ることが出来る——ただ1人だけ。 完全に動きを封じた魔王の傍らで、彼ら4…

箱入り娘。担任するクラスの中でそう呼ばれていた女生徒にはとある秘密があった。 家庭訪問をきっかけに、教師である私はその生徒の母親がいわゆる新興宗教に毒されていたことを知る。 入る…

　暗がりの中に澱んだ血の色だけが混じるこの世界で、俺たちは出会ったんだ。ここに来る奴はそれなりに名を馳せた悪党ばかりだが、そんな奴らでも、地獄の責め苦には耐えられなくて、疲れ切っ…

妻は一つだけ夫に秘密を抱えて生きてきた。 それ以外の秘密は隠すことなく……。

亡くなったばあちゃんの家を片付けするさなか、私は日めくりカレンダーの裏に見つけた日記を遡る。

口はださない。手もださない。場をつくり見守るだけ。 カケルくんとあたしは、お互いの親友の恋路を見守るため同盟を結ぶことにした。

ことの起因は、お互いの誕生日が、同じ日で、あったことに、ほかならない。

私は嬉しいことがあった日、お味噌汁のお味噌の配合を少し変える。出汁の効いたお値段の高い赤味噌を増やし、ささやかな特別感を出す。 そのせいで危うく彼に私の秘密がバレそうになって──

家に宿題をやりに来た娘の友だちが、とんでもないことを話し始めた。

「犯罪者が出てくるブロマンスを書いて欲しい」によせて書きました。最低文字数を目指しつつ、黒髪長髪も出し、犯罪も犯してみました。主催の草森ゆきさん、お誕生日おめでとうございます！

ぼくと、タロウくんのおはなし

運営からのお題「危機一髪」で何か書きたくて書きました。

誕生日おめでとう私！ ちょっとやばめの中学生男子二人が交流している話です

嵐の夜、孤島に建つ洋館「オリエント館」で殺人事件が起きた。 容疑者は6人。 名探偵不忍怜斗はその類稀なる推理力で瞬く間に時間を解決するのだが…… カクヨムコン短編賞創作フェス【…

サメに囲まれた。

僕の危機一髪といえば、就寝中にみる悪夢だ。 悪夢がどうして危機一髪なのかというと、僕は悪夢をみる度に呼吸困難に陥り、窒息死寸前で目が覚めるからだ。

急な病気から、全身麻酔で手術をすることになった。手術後、私の身体は恐ろしい苦しみに襲われる。もうダメかもしれない。過去の映像が頭の中に現れ始めた。ああ、いよいよか。これが世にいう…

年が明けて、一週間後ほど経った日曜日、近所にあったお寺へお参りに行きました。初詣です。 そこで、ひいたおみくじに気になる一言が書かれていました。 『危機あり』と。

ある夏の日、とある田舎町の何でもない普通の一軒家の軒先から、外に向けて必死になって団扇を仰ぐおっさんが居た。 滝のような汗を流しながら、自分では無く外へ向けて扇いでいる男。 あま…

運営からのお題「スタート」で何か書きたくて書きました。あと追加のお題として「銀行」「シャッター」をもらい、三題噺にしました。

赤く焼けた大地に倒れ込み、ただ死を待つばかり。 俺は静かに、目を閉じた。 アルファポリスにも投稿しています。

以前書いた『スィートメモリー』シリーズの、スピンオフです。 見た目の美しさで身を固め、相手のステータスで付き合う相手を選んできた美香。30代半ば近くになっても、その姿勢を変えれ…

カクヨムコン短編賞創作フェス参加作品　テーマ『スタート』 きりちゃんは僕らが遊んでいるとどこからかやって来て、一緒に遊ぼうと言ってくる女の子。学校では会わないけど、この公園では…

これは彼女だけじゃない。 あなたも離したくても離れられない相手がいるはずだ。 それはいったい…… ※ネタバレはタイトル

　わたしはガチの雨女である。それまで晴れていたのに、わたしが外に出たとたんに雨が降りだしたりする。 　おかげでこの度、めでたく離婚することになった。

「開始コドンって知ってる？」 ベランダで一人佇む僕に向かって、隣の部屋に住むお姉ちゃんはいつもよくわからない呪文のようなことを言ってくる。 それがなんなのか、聞いたり考えているう…

子どもの頃からノートに記録をつけている。 誰にも見せたことがない秘密の手帳。 ほんの少しのストレス発散。 ※この物語はフィクションです。実在の人物、団体等は一切関係ありません。…

　僕がサークルの夏合宿で泊まったのは、神隠しの言い伝えがある土地だった。そこで簡単な肝試しをおこなった結果……。 （カクヨム初出ですが、現在は「小説家になろう」でも掲載していま…

分娩室。 スタートからして思い切り“間違えた”話。 「カクヨムWeb小説短編賞2023」創作フェス応募作品です。 第一回お題『スタート』。

あるクリスマスの夕暮れ、娘が孫を連れて実家に遊びに来た。夕食を共にするためだ。祖母は、孫たちのためにローストチキンを焼いてやるつもりだった。果たして一家は、夕食を迎えることなく絶…

　この物語はフィクションです。でも、この物語の内容には一部ノンフィクションを含みます。 　ネタになった事件についてはこちらの近況ノート後半でふわっと説明してあります。 htt…

売れない画家の元に送りつけられてきた、奇妙な要望。 己の夢と欲望のために描き続け、出来上がった数々の芸術の真相とは。

ある日、萌え袖を憎む小学生・佐子は神さまに願った。 無垢な祈りが起こした奇跡は……。 3000字縛りのゆるい短編です。

妻から「疲れている」と言われているが、疲れている自覚はない男。 会社へと向かう道は事故現場となっていて……

龍泉神社には「六十年に一度、龍神が現れる」という伝承があった。 久しぶりに顕現した龍と宮司が現代で頑張ったり頑張れなかったりする話。 　　　　　 【「お題でカクコン挑戦」企画】に…

今日先輩に逆剥け酷いね……と言われたから書きました　義理の兄が死んだバスケ部男子の話です

郵便受けに心霊写真が入っていた。

夜道を独り歩いていた「私」は、突然暗闇から現れた顔の見えない人影に謎掛けを出題される。 友人から聞いた都市伝説の「ナゾカケ」と同じ状況に恐怖しつつも、「私」は得意の即興謎掛けでそ…

「総受けvs総攻めフェスタ」によせて、総受けの方で書きました。これで…いいのか…！？　とりあえずがんばりました。よろしくお願いします。

公衆電話から電話が掛かってくる。声の主は10年後の私だった。最後の電話は13回目のベルで途切れた……10年後に私に起こった結末は……

女優としては驚くほど順調にステップアップしている結希。 しかし、まるでそれと反比例するかのようにプライベートでは災難がつづいていた。 柴田　恭太朗さんの自主企画【三題噺 #4…