橘 紀里

成人の証である「面構え」が現れない主人公は、子供でもなく、成人にもなれない「面無（つらなし）」としての日々に孤独と疎外感を抱えていた。ある日、此方（こなた）と彼方（かなた）を繋ぐ…

海に面した村を訪れた二人の旅人。 村の少年は、彼らとの交流で知らない世界を垣間見る 競作企画『異風構』参加作品です

境工（きょうく）という珍しい職がある。神域の門たる「境（さかい）」専門の大工だ。 この短編は、少年境工アケの仕事を追いながら、その神秘の職人技を紹介するものである。 風土記系競…

神々と戦うために生まれた天使のルチアと、黒曜石の魔術師と呼ばれるノイアが、一緒に旅に出るまでの話。 太陽神の眷属である天使ルチアは、王都を出て人々のために戦うことを願っていたが、…

周囲とズレていることを「個性」や「感性」なんて言えたとしたら、それはまだ余裕がある。 現実は、そんなに甘くない。

月光の竜であるシハースィには、夜の魔術師という人間の友人がいる。 世間では享楽的で残忍な男と言われ、また実際にその通りであるが、いっぽうで彼の、目的のために手間を惜しまない貪欲さ…

日常から地続きの異界へ。一話完結ですので、どこからでもお読みください。 ※2023/2/4 第1話「冬ごもり」改稿。別にある、もう1つの「冬ごもり」と同じ内容にしました。

自主企画「夏の揚げモノ小説祭り」参加作です。 滑り込みで揚げました。

この夏の、ほんの少しの出来事を。

梁末斉初。乱世最強の義兵集団、王家軍。その活躍を陰で支えた少年軍師の、ささやかな成長の軌跡。

　16世紀末、所はイングランドによる植民の進むアイルランド。 　古くより存在感を持つ名家──カルヴァート家の遺産を手に入れるため、五組の少年少女が湖を臨む霧深き古城へと集まった…

第七回こむら川小説大賞に寄せて。 墓参りをする男ふたりの話です。光。

二〇二〇年の夏、新型コロナウイルス対策に奔走する日本政府の医療政策立案者に届いた奇妙なメッセージ。それは、近い将来に起きる最悪の危機を予言していた。メッセージは告げる。全力で奴ら…

くらえ！　これが俺の光小説や！

踊りを愛する島に暮らすフラミィは、自分も踊りを愛していたが、どうしてもうまく踊れず皆から厄介者扱いされていた。 ある日、踊りの最中に島で一番踊りが上手い女を怪我させてしまい、とう…

古典の教師・鈴木 葵に向かって男子が冗談で質問した「結婚してるんですか？」に対して、彼女は思いもよらぬ理由を答える。生徒それぞれの心に残る、先生の『作り話』とは── ※第二回遼遠…

遼遠に参加しようとしたけど多分ダメだなこれと思ってやめたものです　供養です

旧家のお嬢様こと梅小路翠子（うめこうじ・みどりこ）さん。縁あって国直轄の特務機関、対怪異浄化情報収集室でお仕事することに。口が悪くて素直じゃない年下の上司こと颯（はやて）くんと、…

文披31題に参加しています。 そのへんにいる人々の、そのへんに転がっている日々を、それぞれの目線で。 登場人物が共通しています 最初の　https://kakuyomu.jp/…

悪魔は娘と契約し、幸福にしようとする。その魂をより美味に食べる為に。 ・雨蕗空何様の『同じ文末で物語を〆る企画〈びっくりするほど不味かった。〉』の参加作品です。 https:/…

死者はみな、星竜の背に括りつけられて果てへと運ばれる。 ◇ イベント「偽教授竜葬杯」に寄せて書きました。竜葬群って言いたいだけ。 https://kakuyomu.jp/us…

天象が読める風神の末裔・夕星は、ある日故郷と許婚を失う。 姿のない近衛・葉隠に助けられ、落ち延びた筑紫洲。 そこで大国を統べるのは、日の神の末裔の巫女・日向大王だった。 大王に仕…

「偽教授竜葬杯」によせて書き始めたものの、やっぱり違うなと思って参加をやめたやつです。

夏至の夜は言葉の要素が不安定になる。 さあ、月光の仮面の出番だ。 ◇ 沫たつ時波の物語シリーズ https://kakuyomu.jp/users/nanashimai/co…

「君を迎えに来たんだ」 月夜の晩に、王子様が迎えにきた――のは、“英雄の息子”のご主人様だった。 メイドのソラも魔法騎士学校へ付いていくことになったけれど、魔力はゼロ。 それでも…

番外編コラボ　〜うちの子とお借りしたよその子を砂漠に閉じ込めてみよう！〜 『雨売りと雨乞い』からはサシャナとルッタ。 そしてナナシマイさん（https://kakuyomu.jp…

（まだ）存在しない物語の後日談または番外　https://kakuyomu.jp/user_events/16818093074716520324 　上記企画への参加作品です。…

ＡＩが発達し、人間の職業まで決めるようになった時代。 美声を失ったかつてのスター歌手マリアは、リサイクルショップで女性型人造人間「ミランダ」を購入するが、ある日突然ミランダは動作…

（まだ）存在しない物語の後日談または番外編 参加作品。 まだ構想段階の物語の後日談です。 https://kakuyomu.jp/user_events/168180930747…

二年に渡ったいわゆる「マルフォリア=カライ紛争」の終結が、両陣営の首脳により宣言されてから半年。 私はもう、忘れたつもりでいた、あのひとのことは。だけど、幼馴染みのレオンがある夜…

　桜の樹の下で、男が穴を掘っておりました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ▶さいかわ卯月賞　テーマは「春」 ・テーマに沿った二千字以上四千字程度までの「新作短編…

自主企画「（まだ）存在しない物語の後日談または番外編」参加作品です。きっと本編は妖怪退治ものだと思います。 ――― 転校初日。わたしはクラスメイトの優奈に「すごい場所があるか…

（まだ）存在しない物語の後日談または番外　https://kakuyomu.jp/user_events/16818093074716520324 の企画に参加するために書きま…

メンバーの大半が十代の少年少女で形成された傭兵団、ヴェセル。 団長のアレクサンダーと副団長のアレクサンドラが計画した、クリスマスパーティの準備を楽しむ、団の皆のお話。

魔法使いの職を諦め、故郷フェルティナに戻り漫然と日々を過ごしていた青年ジャック。ある日、彼の元に『人の手が生えた魔法の箱』が届く。エティンと名乗るそれは人の姿に形を変え、こう言っ…

「海を見たい」とミノリが言った。その海は、かつて栄え、今は廃市となった街の、小さな港湾のよどんだ海だ。そんな海が見たいのかと、イチカは不思議に思いながらも、幼なじみのミノリを案内…

本作は橘紀里（@kiri_tachibana）様の自主企画イベント「（まだ）存在しない物語の後日談または番外編」に参加する為に書いた作品です。企画のコンセプトに基づき、本編は存在…

両親の行方を探して旅に出たヨルは、長い旅路の果てに二人の消息を見つけ、故郷へと戻ることにした。 しかしその前に、旅の初めに出会いずっと世話になったオルフの遺骨を持ち、彼の故郷へ向…

日々を生きています その間くらい日記を書くか

やっと帰ってきたよ。 クロノヒョウ様の自主企画 第51回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画 https://kakuyomu.jp/user_events/1681809…

自主企画「（まだ）存在しない物語の後日談または番外編」への参加作品です。 現在温めている長編（温めすぎてゆで卵になってるかもしれない）の後日譚。

※この作品は、橘 紀里様の自主企画『（まだ）存在しない物語の後日談または番外編』 参加作品です。 https://kakuyomu.jp/user_events/16818093…

アリアはある日、夢の中で農村で暮らすロシュと出会う。不思議な歌で導かれた二人は、同じ夢の中で災厄が世界を滅ぼす様子を見る。 災厄の夢を何度も見るアリアは、王都の魔術学院に行き、災…

　島に雪が降った。この島に来て、初めて見る雪だ。寒い冬の季節は、生きるか死ぬかの僕たちにとって嬉しいものではない。もうすぐ互いの死は近付いてきているのではないだろうか。そんな不安…

山裾の一軒家で静かに暮らす娘ヨランダは、かつては冒険の旅に出ていた魔法使いだった。 彼女は冒険よりも、愛する祖父との暮らしを選び、静かで満たされた生活を送っていた。 しかし、彼女…

これは架空の物語のエピローグです。 橘 紀里さんの自主企画「（まだ）存在しない物語の後日談または番外編」に寄せて。 ◆レギュレーション ・まだ書かれていない、または現時点で未…

自主企画【（まだ）存在しない物語の後日談または番外編】参加作です。 心惹かれる企画でしたので、参加させて頂きます！ 架空の学園ミステリの、エピローグです。 （無精髭の人は最後にち…

ピアの聞いた噂を男爵は一部肯定する。子爵に呼び出された男爵は、ピアのことをまだ疑っている子爵に余興をしろと言われるのだが…… KAC2024参加作品　第８回お題「めがね」 第１…

【KAC20248】参加作です。 お題：めがね