概要
デラフは古い言葉で木という意味よ。部族の特徴がそのまま名前になってるの
遊牧で暮らしを立てる者が多い草原地帯で、町を作って生活しているデラフ族。他部族の不穏な噂が聞こえてくる中、町にやってきた隊商は、山向こうで拾ったという一人の少年を連れていた。
天真爛漫な族長の娘と、外から来た不遇な少年の交流譚。中世風な世界が舞台の物語です。
風土記系競作企画「構」 http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2024_01_kamae/kikaku.html 参加作です。
天真爛漫な族長の娘と、外から来た不遇な少年の交流譚。中世風な世界が舞台の物語です。
風土記系競作企画「構」 http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2024_01_kamae/kikaku.html 参加作です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!少女が部族の未来を見据え、心決める瞬間。
短編ながら、しっかりと構築された世界の雰囲気を存分に堪能できます。
デラフ族の集落の構造が分かりやすく描写されており、実際にそこを歩いてみたくなるほどでした。
聞き慣れない固有名詞は深く考えずに読み進めれば、その先でちゃんと分かるようになっています。得ていた情報が徐々に色づいてくる感覚は楽しく、少女の目線で、少年との微笑ましい交流も楽しめます。(微笑ましいだけじゃあないのですけれど、これは実際に読んで感じていただきたい!)
他部族とのいざこざ含め、族長の娘である少女と彼女の周囲の人々がどうなっていくのか。今後を想像して楽しめる、余韻のあるお話です。
お薦めします(^^)! - ★★★ Excellent!!!タフな一万文字、タフな読書体験。
内容から紹介するならば『架空の国と地域を舞台に、主人公二人の視点を通してそこに暮らす部族の生活や風習を描き出すファンタジー』との説明は可能だ。
しかし、本作品はそう一筋縄には行かない。
たとえば冒頭から次々に固有名詞が登場するが、それらが人名なのか地名なのかそれとも部族の名前なのか、文脈からは読み取ることができない作りになっている。作中文化に起因するトラブルが突如発生して、その理由が後から説明される箇所もあった。
必然として読者にはメモを取るなどの積極的な読書姿勢が求められるのだが、そうして世界と物語への理解が深まるほどに『自分の意思で読み解いている』という実感が生まれ、さらには喜びが…続きを読む