本職は一応Webライターのワタクシ。ジャンルにもよるのでしょうが、私の場合は法律+会計というかなりお硬めのジャンルということもあり、リサーチは入念に行います。
俗に言うYMYLのジャンル(Your Money or Your Life=お金、健康、法律など人の人生を左右しかねない情報)を扱っていることもありますし。
さて、小説の場合はどうでしょうか。
私の場合、歴史小説を書くことが多いのですが、これでも結構入念にリサーチを行っています。noteではよくぼやいているのですが、何だかんだで、現代語で書かれた文書は筆者の主観も入っていて、少し注意が必要。
現代語訳が面倒だとしても、結局は戦前に書かれた資料の方が辻褄が合うことが多いです。多分、この当時の方が「記憶のままに」書かれたものが多いからでしょうね。情報の鮮度としては、間違いなく今より上ですから。
さて、何でこんなことを書いたかというと……。
地元で「歴史家」を名乗る人が、かなり適当な「歴史作品」を販売しているのが、どうにも気になって仕方がないからです。
いや、「表現の自由」はありますし、色々と言い分はあるでしょう。
ですが、仮にも「プロ」の人がリサーチをおざなりにして、「金儲け」のために、歪曲した歴史を題材とした商品を売るのは、如何なものか……。
真っ先に私の目についたのは、「二階堂氏」の居城が須賀川愛宕山(現在の翠ケ丘公園)に置かれていた、という内容の投稿でした。
地元ということもあり、慌てて博物館に走って資料を確認したところ、やはり現在の二階堂神社・及びtette付近が正解。
(近いことは近いですけれど)
これについては、博物館にあった「遺跡発掘資料」でも確認が取れています。
そして、数日前の「会津は恭順に走った二本松藩&仙台藩に向けて、怒って攻撃した」という内容の投稿。
これについても、「直違の紋~」のリサーチで結構詳しく調べました。
https://kakuyomu.jp/works/16817139558463849542/episodes/16817139558638219097視点は若松城にいた新十郎視点で書いていますが、バックボーンとして、「会津戊辰戦記」&「仙台戊辰記」を現代語訳し、その上で書いています。
ですが、宣伝している人はなぜか舞台を「御霊櫃峠」(現場より少し南の峠ですが、ここで戦闘があったという記録はないのでは?)にしています。
何で?
そりゃあ、創作は自由ですよ?
ただし、自分さえ良ければ、それでいいのでしょうか。
ずっともやもやしています。
ちなみに写真は「小競り合い」のあった中山峠(楊枝峠)と、御霊櫃峠の位置関係が確認できる、スクショ。
赤い印のところが御霊櫃峠ですが、中山峠とは異なります。
うーん、やはりもやもや……。