「貝楼諸島より」を含む小説

呪詛を集めに島へ渡る女の子ふたりのお話です。 島アンソロジー「貝楼諸島へ」収録作品。

その島、押して入るか、引いて入るか？

島は海に浮かんでいるとは限らず 島は海に抗って時に陸とつながり 島は海にかえる用意ができている

犬と街灯さんの「貝楼諸島アンソロジー」参加作品です。

それは、いわゆるマネキンとは、趣を全く異にしている。全体に作りが稚拙であり、表面の磨きも不十分だ。大人と同じくらいの背丈であるのに、比して足がやたらと短い。直線的、と表現するのが…

……この状況で、表層的な記録と、深層的な記憶とは、全く別に考えなければならないのです。最終的に残された個体は、記録の上では歴史を持つ。けれど、記憶の上では、この上なく空虚な存在……

誰もが前進を続けていた。前を向いて、昨日より今日、今日よりも明日、より早く走ろうとする。いつからか、私は自分が、一人立ち止まっていることに気がつくのだ。

島アンソロジー企画 on Twitter「#貝楼諸島より」参加作品 貝楼諸島観光局 @kailou_islands