「江戸 商い」を含む小説

　田所町の廻船問屋亀甲屋の裏長屋に、香具師の元締め藤吉が住んでいた。藤吉には一人息子藤五郎がいた。藤五郎は幼い時に母を病で亡くした。母は亀甲屋の娘だった。藤五郎は父の商いを見なが…

父親である富吉が頓死し、姉妹二人だけで暮らして行かねばならなくなった姉のりんと妹のじゅん。二人は富吉の始めるつもりだった〈四文屋〉を営むことに。姉妹は、周りの人々に助けられつつ手…

　江戸期、紅花の商いで大儲けした、実在の紅花商人の豪快な逸話を元にした物語である。 　出羽尾花沢で「島田屋」の看板を掲げて紅花商をしている鈴木七右衛門は、地元で紅花を仕入れて江…

戦国が終わって公方様も数えて五代目の世。馬借と宿を営むおつかわし屋の娘お市は、器量もいいが家畜の面倒見がいいことで評判の14歳の元気いっぱいの娘である。美少年の弟藤次郎と見識豊か…

全世界で筆者しか書けない大友軍記の物語 大友興廃記という本の作者の生涯を、作品の内容から類推して書いた創作小説。 ２３巻に渡る大作を全て読んで現代語訳するような変人は筆者以外、…

本所の長屋に住む凜は医者の傍ら、夢を買う商いをしている。 人に化け、人の世で暮らす獏・凜と座敷童の優太が出会う 江戸の人情話。 一話完結　オムニバス ※どの話から読んでも楽しめ…

政次・・・・・・・・貧しい魚屋。 おし津・・・・・・・後家。政次と同じ長屋に住む。 安斎先生・・・・・・医者。永代橋で療養所を営む。 萬屋由兵衛・・・・・人形町の小間物屋・萬屋の…

江戸、両国界隈で商いをする者たち。今宵は庚申講で寄り合いがある。 乾物屋の跡継ぎの紀一郎は、同席者に高麗物屋の長子・伊織がいることを苦々しく思う。 伊織には不可思議な噂と、ある二…

これは、公にしたくないようなことを引き受けるのが生業の、口入れ屋の鯉屋利平の商い上の帳面、ようするに大黒帳から、なんとか拾い上げることができた物語でございます。 切った張ったはご…