「文芸百合部門 ショートショート」を含む小説

私は幼い頃に、親友を失った。 そして高校生になった私は、愛する人までをも失ったー。

中学生時代に撮ったプリクラで、加工が外れて一同から笑い者にされたあの日。あれ以来メイクをしないと外に出られなくなって、自分の顔に自信が持てなくなった。でも、ある高校二年の春。まさ…

七夕佳乃子は今日も視線に「好き」を込める。 だけど愛らしき金山甘梨はそれを受け取らない。気付かない。 気付け、気付けと念じ続け──何故か、金山甘梨と連絡がつかなくなった。 ◆◆…

結局私は生きた人間に魅力を感じることが出来ず、葬儀社にてこっそりと死体を愛でることで己の欲望を果たすささやかな生活を楽しんでいた。 ある日、気まぐれで寄った骨とう品店にある美しい…

私と妹は双子である。 生まれつき臓器の足りない私と、知能の足りない妹。 考えることが出来ても不健康な私よりも、バカでも元気な妹のほうが愛される。 嫌い、妹なんて大嫌い。 しかし…

京都での大学生活を始めた私は、相変わらず他人と馴染めずにいた。 それでもふと見かける彼女に対して、気づけば目で追ってしまう。 いきなり話しかけたら絶対不審がられる……、絶対にバレ…