「口承」を含む小説

古来より存在する『隠邪（おんじゃ）』。 人を食い、人に害をなす、人の敵。 闇より這い出るこの異形を人知れず退治するのが、今も連綿と続く『祓邪師（はじゃし）』と呼ばれる者たちの役目…

一本欅公園の滑り台の一番てっぺんで「一緒に死のう」って声に出して言うと、欅の木の太い枝にぶら下がってるヒロミチ君があの世に一緒に連れていってくれるんだって─── とある中学校の…

【このエッセイは小説家になろうにも掲載し、また名興文庫にも寄稿しています】 なろう系とは何か？ 問うだけで炎上必至な、デカ過ぎる主語の論考に、読者としてもなろう系初心者であるウェ…

――これは一人の男が道を踏み外すまでの話だ。 不器用だが祖父母思いな青年、伝助。 民俗学者の祖父が亡くなり、失意に沈む彼を、他者の悪意が襲う。 復讐を決意した彼がとった行動とは。

　言わずと知れた、昭和を代表する都市伝説「口裂け女」…… 　その「口裂け女」に関係するであろう、ずっと気にはなっていたちょっと捨て置けない事例の報告書、あるいは小論文です（ただし…

失われた過去の記録を書き留めて置く謎の本。 小説や詩集の裏側に隠れた世界を想像するためのツールとしてお読みください。

ある大陸に建国された国家、ユーピテル。 建国当初は荒れた大陸に造られた国であったが、人口が増えていくに連れ豊かになり、今では国家内に４つの自治市政を敷き、支配している。 どこ…

調査地区“トゥエルブ”、異常現象“アノマリー”、次々と投入される実験動物“カナリア”。 誰も、何も分からない。ただ、彼ら、彼女らが語ったこと。それだけは、事実としてそこにある。

時は二十世紀も末。 まだインターネットも主流ではなく。 技術が、町が、情報が。 何もかもがあやふやで、まるで生き物のように姿を変えていた時代。 町の所々で都市化が進んでゆく中…