「ポートレイト」を含む小説

性別も外見も自由自在な人間となった時、人は何をするか。 ――そう、コスプレである。 この春、高校生となったオレ――七星遙には優れた才能があった。 前世のオレが超豪運で、パチンコ…

ポートレイトを撮影できないプロカメラマン。 だが彼の部屋には１人の人物の銀塩写真があった。 好きな者をただ正面で撮影した、構図も何も考えられず撮影されたその写真を彼は自身の最高の…

ああ、苦痛だ。今ここで器材が壊れてしまえばいいのに。 　 壊れてくれ。 それもただちに。

入学して最初の課題、彼女は自らの裸体、〈ヌード〉を描いていた。 姿見を右横に置いて描いたと思われるポートレイト。 中目のワトソン紙に鉛筆によるデッサン。 ストローク感に乏しい微細…

移民計画――太陽がその命脈を絶たれる時がやってきた。地球は滅びに向かっている。 政府は太陽海外への移民計画を発表した。 ただ、すべての国民を宇宙へ打ち上げることはできない。移…

アメリカに長く住んでいた六十五歳の主人公は日本に帰国し、市民講座の教室で「男女の格差問題」をテーマに教えている。ある日、講座の教室に得体の知れない年寄りが現れた。彼は確かに「老人…

「深江浦文書（ふかえうら・もんじょ）にレディー・メイ、あなたとあなたの天使の記述があるのですよ」 　ドイツ人ジジイがほざく。 　本人の意思とは関係なく多世界トラヴェラーとなって…