「おとぎ話風 短編」を含む小説

南の果てに、冬を生み出すといわれている、名もない小国があった。 そんな小国の辺境に存在する、氷で覆われた巨大な城は、人々から〝氷の国〟と云われている。 氷の国の次期女王である…

絵本の中のような部屋で少女と出会った青年の話。 白いばらが咲いた日に我が子を失った老女の話。 ばらの花にまつわるすこしふしぎな2つの物語です。 グリム童話「青ひげ」「ばら」をモ…

「帰りたかっただけなのに」 　別の世界から召喚された勇者は、最後に血を吐きながら言いました。 「戦いなんてなくて、静かで、平和なところで……」 　勇者のことを、少しかわいそうに思…

SF、推理、ファンタジー（ファム・ファタール物語風）の短編集。幕の内弁当のような三つのお味の小説をお楽しみください。

わがままな貴族の娘は、気に入らない人間がいればすぐに死刑にしていた。 ある日、死刑が行われる中庭で、黄緑色の芽を見つける。 芽は人の血を浴びて成長し、美しい薔薇をつける。 唯一の…

昔々、とある国の森には「決して近づいてはならない」「魔物が住み着いている」と恐れられる東の塔があった。 そんな東塔に行ってみたい人間の少年・ジャンと、ジャンと両親のやり取りを見て…

ドラゴン対王女のお話。古典ファンタジー・ロマンスです。

鳥獣や虫を先祖に持つ人々の住む、なだらかな街の短編連作。 街では誰もが先祖のおとぎを信じ、その運命に導かれて一生を終える。烏の血を持つ者は若くして自ら命を絶ち、獅子の血を持つ猫は…

むかしむかし、あるところに魔法使いの女の子がおりました。 彼女は、魔法使い最後の生き残りです。 魔法使いとしての力が弱かった彼女は、お城の地下にある暗い暗い牢獄に魔導兵器の研究…

おとぎ話風のショートストーリーです。 「カクヨム」「NOVEL DAYS」「ノベルアップ＋」「ライトーン」「エブリスタ」などに投稿しています。

寒い寒い冬の日、幼い少女セイランジュは、大好きなお母さんを亡くしました。 「お母さんはね、お星さまになったんだよ」 泣きながらお父さんが指さしたのは、淡い薔薇色のお星さまでした。…