「室内 短編」を含む小説

インターホンを押すと、誰もいないはずの室内から男の声が。父親の死により、その怪現象は有耶無耶のままにされたが、部屋の住人のマリは別れた夫の影に怯えていた──。

バサリと揺れるカーテン。 母の頬に涙が流れ、小雨が室内に入る。 ベランダへとつながる大きなガラス戸は開いていて。 私は、どうすることも出来ず、ただ。 ただ、彼女が落ちていく瞬間を…

室内で息子と遊ぶ母の「私」の情景と、彼女（とその家族）が置かれた状況についてのワンシーン。平穏の先にある不穏が今を浸潤していくのを、私たちはいかにして食いとめ、平常を保っているの…

亡くなった祖父の自宅を処分するために、室内へ入り確認をする私が見つけたのは、一つの古びたおもちゃのステッキ。ステッキを振ると、目の前に書生風の少年が現れて、祖父の兄だと名乗ってき…

夏のとある室内、冷房の効いた１つの薄暗い部屋にあるパソコンの画面が光っていた。その画面をマジマジと見つめる男子高校生の磯浦豊（いそうらゆたか）。 彼は根っからのオタク気質で現実の…

　すべてはなんの変哲もないただの室内で行われていること。

　公共人生安定所　ハローライフで働くララ・キドルは目の前でニコニコと笑う色白の青年を目の前に、営業スマイルを引きつらせる。 「それで、もう一度聞きますが、次の転生先は――」 「…

現在十六歳の夜子は五年前に家族を全員交通事故で一度に亡くし、親戚中をたらい回しにされてきた。 今度の家はイケメンの一人暮らし、頼朝という男性のもとで静かに暮らせると思っていたのに…

『この室内にいる二人のどちらかが死ぬことになります』 私は長年片想いし続けている蒼士と目を合わせた。

　11月22日今日は彼女の誕生日だった。会社を早々に切り上げ愛用の自転車を走らせる。 　もう何度目になるかわからない登り階段を駆け上がり玄関の扉を開ける。 「ただいま」 　…

　インドアサバゲ―、いわゆる室内サバイバルゲーム。 　軍畑志麻の誘いにより、古里有真と五木虎太郎はその道へと入り込む。 　そこに待つのは普通の日常にないスリル。 　様々なプレイヤ…