「寓話？」を含む小説

「天秤の獣」と呼ばれた者のお話。

ボクが間違えるたびに、キミはそれを消してくれる。 でも、ボクらは気づいていた。 このままでは、どちらかが先に終わることを。 それでも抗い続けた。 ほんの少しでも、長く一緒にいる…

道端で荷物をばら撒いた青年を助けた少女は、お礼に好きな宝石を選ぶよう言われる。 彼が勧める青色の石ではなく、ひときわ大きな赤い宝石を手にした瞬間、彼女の運命は静かに狂い始める。 …

――「壁」を越えたその先に、「空」が崩れはじめた。 学歴によってすべてが決まる国と、職人技術によってすべてが決まる国。 完全に隔てられた二つの社会で、それぞれの価値観に疑問を抱…

孤独な私に訪れた10分間の恋の話。 ファスナーを開いたとき、寂しさは溢れ出します。

この街の最重要課題である廃棄物処理施設の建設。 任命された男たちは、自分たちの大切な場所を守る為、ある計画を思いつく。 計画は無事に進み、施設は建設されたのだが‥‥。

王都の街角に、ある日ひとりの男が現れた。 取り立てて特徴のない中年の男。彼は微笑みをたたえ、ただ立っているだけだった。 そして言うのだ──「私は神だ」と。 彼は処刑され、また現…

寓話のようで寓話でないようで。七が三つ揃うのは三十年ぶりだそうです。 ハッピーな話が多く投稿されていると思いますが、こいつらは控え目にいってもろくでなし。

「助けてほしかった」なんて、誰にも言えなかった。 自分を守るために、“わたし”を沈めたあの日。 ずっと泉の底で微笑みながら、 本当はずっと、誰かが気づいてくれるのを待ってた…

異世界に転移した僕は、魔力量ゼロと鑑定され、保護対象として塔に収容された。 「君は危険じゃない。むしろ安全だ」 そう言われたはずなのに、僕だけが“観察”され、“記録”され、…

※本作は完結済みです。全話予約投稿中（毎日20時と21時更新） 「なぜ創作するのか？」――この問いの答えを探す旅が、今、始まる。 本作は、創作をやめた男が異世界で再び“書く意味…

目覚めた先は、「どこでもない」場所だった。 与えられたのは、“力を与える力”。 それは人を救い、そして人を壊す。 与えれば笑顔が生まれ、やがて争いが起きる。 救いたいだけだった…

言葉を交わさなくても、人はすこしずつ近づける。 生まれながらに与える側だった王子と、 声なき沈黙の奥で生きてきた姫。 ふたりの時間は、ときにぎこちなく、ときに残酷にすれ違う。 …

掘り起こされた記憶の断片により、静寂が破られるお話。

優しい少女が、誰にも知られず、誰の記憶にも残らず、 それでも誰かの悲劇をなくし続ける物語です。

「それでも神は、あなたを愛している。」 愚かで、愛おしい小さな命たちへ。これは、神の掌に咲いた“火の花”の物語。 世界がまだ霧だったころ、神はただ“在った”。 退屈を紛らわせる…

青年の問いに教授は、一つの装置で答えた。

彼らには、確かに人気がある。 だが、それは常なる人気を意味するか。

日本人として生を受け、そして死を迎えた男性。 悪人であった彼に死後与えられる仕事は「死神」だったはずなのだが、 想定するよりも魂の中に「善」が含まれていたため「悪魔」として活動…