「短編 掌編」を含む小説

小学校低学年のとき、近所の廃墟に探検に行ったのだけど、あれは、私の気のせいだったのだろうか。 ※不法侵入は犯罪です。ダメ、ゼッタイ※

東京にこんな広い畑が広がっているだなんて、二十二年も生きてきてまるで知らなかった。 ましてや農家が道端で野菜を直売してたり、無人販売の小屋まであるだなんて…… ここは本当に東京な…

　掌編です。　 　歴史上かなり有名なエキセントリック親子、葛飾北斎と娘・お栄のささやかに目出度い春を妄想してみました。

夫である司は、妻に不満を覚えていた。 意見を言わず、責任を押し付ける姿。お淑やかと言えば聞こえはいい。だが、面白味にかける、つまらない女であると司の中にあった愛情は冷めきっていた…

短編『わたしのケーキだぞ』の女子四人はもう少しだべるようです。

前島ケイ様の自主企画＜SF研＞向けに書いた短編です。 世界観は伊藤計劃先生の『ハーモニー』、話の展開は星新一先生のショートショート『味ラジオ』みたいな感じです。 プログラム部…

だいたいアイツは、勝手なんだ。いまさら「逢いたい」なんて言われたって、「なに言ってんのよ。ふったのは、あなたの方でしょうに」って感じだし、昨日の電話でも実際、同じようなやり取りを…

【けれど、本の中は違う。その薄っぺらな紙の上で、文字の羅列でしかない「ヒーロー」はいつだって私を「ヒロイン」として救い続けた。本を読んでいるあいだだけならば、私はヒロインとして、…

濡れ衣を着せられて、死刑判決を待つ王族のガンフ。 真犯人のゴドリゲスはチャンスをやると言う。 袋に入った白真珠と黒真珠。 白真珠を取れば無罪放免、黒真珠を取れば即刻死刑。 しかも…

何の仕事かって？　わたしゃ死神ですからね。そりゃ、人の魂を抜くのがお仕事ですよ。

【１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と１と】 暴力と暴言と母親と父親と虫と女の子の話です。 （別名義で書いてい…

ぴったり１００文字で語られるひと時。

　彼女は私と一緒に始点からバスに乗っていて、いつも指定席みたいに運転席の後ろに座っている。制服が違うから他校の生徒だけど、何となく惹かれるものがあって、私は自然に彼女を見られる様…

【茶髪の男が言った「うぜえ」も、サラリーマン風の男が言った「うぜえ」も、そのときの私には“う”と“ぜ”と“え”という音が一つに組み合わさっただけのものでしかなかった。】 留学生の…

ぴったり１００文字で語られるひと時。

【あの子は今、どこでどうしているのだろう。僕のように汚水をすすり、常に腹をすかして、それでもただ変わり果てていく世界を眺め続けているのだろうか。そんなあの子の姿を想像するたび、僕…

ぴったり１００文字で語られるひと時。

ぴったり１００文字で語られるひと時。