屋上にて
模-i
僕と君のダイアログ
僕は、君と屋上にいる。
僕は、君と屋上にいる。
君は、僕の卵焼きを指差して、ひとつちょうだい、と笑ってみせた。
君は、差し出した僕の手に、笑って卵焼きを置いた。
君は言った。
「美味しい!……でも甘すぎないこれ?」
君はこう返した。
「そりゃ、砂糖を大さじ三杯入れたからね」
空になった弁当箱を置く。
君は呆れて笑った。
「そりゃ甘いわけだ。ま、僕も甘党だから良いんだけどさ」
僕は、空を仰いだ。
「空はどこまでも続くのかなあ」
僕は、こう返した。
「はは、宇宙はどこまでも広いからね」
君は、僕が空を見ている隙に、僕の左手に手を乗せてきた。僕は咄嗟に右を向く。
あたりには、ただ一つの笑い声。
屋上にて 模-i @moaiofmoai
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