「短編 仕事」を含む小説

鏡花という生き物は、就活に死ぬ程苦労して、ご縁があった派遣会社に務めている。 しかしその派遣社員という役目から、暇を出される事が多く、人の目を盗んでは〇xcelに魔改造を施す事が…

　佐和子は硝子屋の倅を見るたびに頬を染めていた。 　彼は普段寡黙で黙々仕事をしているから、佐和子が家業の手伝いで蕎麦を持っていっても気が付かない。すっかり硝子に夢中で、昼夜問わ…

全10話です。 第1話：「生徒会になんて立候補するもんじゃない」 「生徒会の副会長になってくれないか？」次期生徒会会長候補から言われた意外な言葉。僕は単なる応援団員だってのに、…

「給料泥棒」 三年半勤めた会社でそう呼ばれ、青山は仕事を辞めた。 悪口を言われることは辛くない。けれど、誰にも褒められないことには耐えられなかった。 趣味の洋画は、一方的に見…

会社員の五十嵐みなとは仕事帰りに路上ライブをするアイドルと出会う。

『パスワードを打つ仕事』が生まれた世界。 数十回の入力を分担することで、安全なログインを保証する。 ログインまでにコーヒーが冷めるこの世界で―― あなたが感じている安全は、ただの…

戦争後のこの世界を支配する、唯一最大の大都会、市《シティ》。そこで働く私はある出来事によって、社会のメインルートから脱落することになった。そして降誕祭《ナビダード》の夜、この巨大…

うだるような夏の日。出不精で配信者の「私」が外に出たのは、一枚のハガキが届いたからだった。差出人は、仕事上の付き合いしかなかった同僚。 でも、そのハガキは私を外へと連れ出した。

空を見上げて涙を流すような歳でもないが、こうも見事な縹色をされるとまったくこれから出社というのが嫌になってくるのだった。

数百年に渡り、女神・天深空夜灯卜姫命（あめのみそらのよあかりうらのひめのみこと）（通称：灯）に仕えてきた精霊の青年・涙（るい）。しかし彼の主人である灯は引きこもりで、数百年間姿を…

のりまきアライは、グダグダ看護師（五十代、独身、実家暮らし）。今日も仕事帰りに一杯、いつものおタケさんのお店。下ネタから時事ネタまで、口に出るのは悪口ばかり。きれい事は大嫌いがモ…

今の職場を辞める方法を考えていた男。 そんな男は骨董屋に売られていた曰く付きの人形を手に入れた。 自分の身になんらかの災いが降りかかれば仕事を辞められると考えたのだ。 男の身には…

　最低五分からできるバイトだった。 　自転車バイト……ただし、自転車に乗るバイトではない。 　乗らないバイトだ――……はい？ 　つまり歩行者として、町を歩いてほしいとのこと。 …

仕事は惰性で続けている。 やめたいわけじゃないが、この先に何かがあるとも思えない。 家族との関係も、友人とのつながりも、薄くなって久しい。 決定的な不幸があるわけではない。 むし…

瑠花（るか）は、仕事終わりにカフェに寄って本を読むのが好きだった。 憂鬱な雨の日、そこでコーヒーを飲んでいると幼馴染の男である大和（やまと）と再会する。 瑠花は小学生の時に、…

「公務員だぞ。事務処理で結構だろ」 近未来、冷戦下の帝都。 降り止まぬ雨の中、国家の汚れ仕事を請け負う諜報機関「八咫烏《ヤタガラス》」の狗として、淡々と標的を「掃除」する男がい…

同じ部署の2つ年上の先輩。最初はただそれだけだったはずなのに、気づけばもう戻れないところまで来てしまっていた。恋に落ちるのなんて時間の問題だった。

ブラック企業ホラー（※閲覧注意） 俺の名前は、楠木穣一。五十五歳。 営業部長を務めている。 十二月。 あと数日で、今年の業務は終了する。 この時期、部長である俺の使命は、た…

【あらすじ】 　じいちゃんとふたりで留守番をしている今日、じいちゃんが作ってくれた特製カップ麺は、いつもと違って少し豪華だ。 　食後、じいちゃんが押し入れから取り出したのは「宝箱…

幸せな生活を送っていたはずの少年の元に、一つの訃報が届いた。それは、彼の父が死んだというものだった。 それと同時に、父親が多額の借金をしていたことが判明する。彼は大学を辞めて、仕…