「音・声」と「物語」から創る最高のヒロイン!
688 作品
クセという意味では大賞作品に勝るとも劣らないのですが、はたしてこのキャラは一般的な趣向の人にどこまで刺さるのだろう、という疑問が残りました。もしその懸念があっさり覆るような多岐性をこの世界が持っているのなら、いらぬ懸念をお詫びすると共に、人類の更なる可能性に感慨深さを覚えることと思います。他の方も仰ってましたが、性質上割り切って、振り切ってなんぼだと思いますので、ヒロインは徹頭徹尾「クセ」に殉じてよいかなと。
キャラクターのクセ強力が候補作の中でNo.1だと感じました。
いわゆるウケるASMRになるかというと、かなり特殊な作品にはなると思うのですが
今回の募集テーマにはピッタリな優秀作だと思います。
女社長にオギャられたことはさすがに人生でも創作物を体験する中でも無かったので
この世に「オギャりたい」ではなく「オギャられたい」派の方がどれくらいいらっしゃるのか私にはわかりませんが、その方々にとっては唯一無二の作品になる可能性を秘めていると思います。
オギャのはたいてい男子ですがヒロインがオギャってバブるのは新しい。表の顔である女社長の面がいかにもきりっとしたクールビューティー風に書けていて、それがバブりのインパクトを増大させていました。ひたすら甘えられる展開は他の作品とはだいぶ趣の違う音声作品になりそうです。
ヒロインに癒されるのではなくユーザーがヒロインを癒す(あやす)シチュエーションが新鮮で、応募作全体の中でも印象に強く残る作品でした。ユーザーの求める音声作品になり得るかという点では評価が難しいシチュエーションでしたが、今回のテーマ「クセつよ」なヒロイン像をより際立たせる強いアクセントになっていました。敏腕社長が甘えてくるギャップの可愛さを、音声化した際に伝えるための工夫や改善はまだまだできそうです。
キャラの個性という意味ではこの作品も間違いなくクセつよであったのですが、ASMRという脳幹直結型分野のシナリオ群と比せば背景やストーリーなどを補完する魅力的な要素が多々あり、良い意味で安心して読める内容でした。自分がライトノベルを書いているのもあって「いやうん、こういうのもやっぱりいいよね」と癒やされたことを正直に告白しておきます。万人に気兼ねなく勧められるという意味では受賞作の中でトップ評価をしています。
ハイテンションでひたすら魅力的なキャラクター性を楽しめる作品だと感じました。
なんだか少し懐かしくなるような、若さも感じられる所に元気が貰えて素敵だと思います。
クセツヨという今回のテーマらしいチャーミングなキャラクターたちがボイスドラマとなった場合、どんな掛け合いになるのか想像するだけでも楽しかったです。
音で表現するのが難しそうなシーンも含めて実際聴ける日がくるのが楽しみです。
クセつよな三人によるラブコメで、短編ながらキャラクターがしっかり立っており展開も起承転結あって楽しんで読めました。それぞれの属性のセリフも大変こなれていて筆力の高さを感じました。音声作品化するにはモノローグがだいぶ多いように思いますが、ひとつの短編として優れた作品でした。この三人の行く末が気になります。
どんな姿か想像したくなるクセつよだけど愛らしい登場人物たちにやられました。そしてクセつよな会話劇なのに、爽やかで清々しい読後感のギャップも素晴らしいです。活字で読んだ際の面白さも抜群ですが、この台詞回しや会話のテンポはぜひ音声で聞いてみたい!と思わせてくれる1作です。
コンセプト的には素通りするわけにはいかない究極にガンギマった作品なのですが、それだけにふり落とされる層もいちばん多いんじゃないかなあと悩ましいです。しかしこのような個性、多様性が認められてこそ真の「誰一人取り残さない世界」だと思いますので、聴いてどのような感想を抱いたとしても刺さる人と刺さらない人がお互いを尊重できるといいですね。社会正義が試されています。
「これどうして書こうと思ったんですか?」と聞きたくなる作品No.1でした(笑)
癖ってやつでしょうか。それとも、こういったシチュエーションをお好きな方をお見かけになれらたのでしょうか。
よく我々オタク界隈では「壁になりたい」なんて言葉を見かけますが、それを作品にしよう!となるのは独創的な発想力とそれを形にする集中力が必要だと思いますので、すごい力だなと。
ASMRにする場合、心音のクレジットもしっかり入れてこだわった作品にするといいかと感じました。
心音にフォーカスしたところが面白く、お互いの心臓の音を聞かせ合うシーンは実際に音声化したら胸が高鳴りそうです。しかしこの作品の心音以上にクセつよな点は主人公の設定が“壁”なところ。か、壁……?と正直なところ戸惑いました。このクセつよぶりはぜひみなさんも聴いて確かめてほしいです。
主人公が「壁」という設定の斬新さだけでなく、「心音」をポイントに音声化した際の聞き応えが優れている1作でした。アイデア、シチュエーションの「クセつよ」さは第2回コンテストの中でもひと際存在感を放っていて、編集部内でも選考時に話題になりました(笑)。聴くユーザーを良くも悪くも選ぶ、という面はありますが、音声化していく中でもチャレンジし甲斐のある作品です。
後輩ちゃんがとっても可愛かったです!
よくいる騒がしいだけのウザキャラ紙一重の感じではなく、
明るくて人懐っこくて性格の良さそうなとってもキュートなキャラクターでした。
セリフも全体的に品があって甘々&どきどきの雰囲気が素敵です。
個人的にはボーナストラックの「いい子いい子」シチュエーションはとても癒される気がします!
作品自体の「台風で学校から帰れなくなる」というシチュエーションも珍しくて楽しいです。
各話のタイトルも可愛らしくて魅力的なので内容が気になるし、雨の音なども癒し効果があると思うので最後まで飽きずに聴いてもらえそうです。
ボイスドラマ部門
ASMR部門
「第2回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
講評
蒼山サグ
今回のコンセプトである「クセつよ」要素はバッチリ満たしつつ、ヒロインの「クセ」に共感できてもできなくてもシンプルにかわいいなと思わせるキャラクター描写力の高さと訴求力が大賞に相応しい作品でした。完成品をぜひ聞きたいなとお世辞抜きで思っております。応募作時点での問題をあえて記すなら、よく言えば一点突破型、裏を返せば起伏に乏しいところです。解消する方法はいろいろありそうですのでさらなる極致へ到達したこの作品の姿を改めて拝聴したく思っています。
小岩井ことり
ASMRの楽しみの大きなポイントのひとつに「距離感を楽しめる」という所が有ると思います。この作品では、ギャルが筋肉に興味があることで聞き手との距離感が近くなることを大変自然に演出されている点が素晴らしかったです。またキャラクターの描き方も爽やかさで健康的な雰囲気のままドキドキすることが出来る理想的なASMRだと思います。その一方ASMR作品にする場合、もう少し音のバリエーションが増えそうなシーンが必要になってくると思われます。ですが、例えば筋肉をほぐすオイルマッサージや、いっしょに筋トレしてみたりなど、シーンを足しても無理のないストーリーに出来そうな所も魅力的だと感じました。クセがありつつも万人にも受け入れられる優れたバランス力の作品だと思います。
湯浅隆明
大賞受賞おめでとうございます!
筋肉という着眼点がよく、距離感の近さ、そこからの接触という流れがドキドキ感をいい感じに高めてくれました。筋肉にギャルを掛け合わせたところもよくて、ギャルのキャラクターも実は素直で照れ屋という王道でギャップがあってかわいかったです。全身いろんなところの筋肉を触りにくるギャル、いいです。
全編ほぼ筋肉タッチに終始していて少し単調なところが気になりましたが、そこは商品化に向けて練り込みを期待したいところです。音声化されてどんな作品に仕上がるか楽しみです。
赤松陽介
コミカルさがありながら筋肉へのこだわりや触診シチュエーションのドキドキも味わえるバランス感が秀逸でした。読み終わると少し筋肉に詳しくなっています(笑)。コンセプトがはっきりしていますが、悪くいえば単調さもありました。トラックごとにASMRとしてのシチュエーションの多彩さを出せると尚良かったです。ですが、今回のテーマ「クセつよ」さをしっかり捉えながらも、多くの方に気軽に聞いてもらえる、聞いてもらいたいと思える音声作品化のイメージが強く持てる1作でした。大賞、おめでとうございます!