概要
手を下したのは、16歳の「死神」。
「魔法」が国の力であり、代償として使い手の命を喰らう世界。
その強大すぎる力ゆえに、魔法使いを抱える国は諸国から滅亡の標的とされていた。
王女・真波(しんは)は、12歳のとき、魔法騎士候補の少年・響玲(きょうれい)と出会う。
過酷な運命に抗う彼女に、少年は「生涯、あなたを守る」と誓った。
やがて「死神」と呼ばれ寿命を削り続ける青年と、
国を背負い冷徹な決断を下す女王となった二人の間には、
魔力の代償と、背負った罪が横たわる。
これは魔法が滅びゆく世界で、一人の女王と、その影に寄り添い続けた死神が
運命を縫い直し、ただの「人間」として結ばれるまでの物語。
(本編26話+番外編 完結していますが、改稿の可能性があるので連載中にしています)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!1話目にして、「絶対に最後まで読まなければ」と思った。
雷に打たれた衝撃とは、まさにこのことかもしれない。
物語の開幕早々、私も魔法で打たれてしまったのかも。
物語は、国を守ろうと奮闘する気高き女王・真波と、彼女の志を支えるために命を削る少年・響玲を中心に紡がれる。
極限の状態で支え合う少年少女は、互いを大切にするあまり、どこか噛み合わないところも。それが、もどかしくも愛おしい。
私は真波様がとくに好きだ。
大切なものを守るために、ときに非情にもなれる。
震えを殺して、各国首脳の前で尊大に振る舞ってみせる。
でも響玲が絡むと、脆い部分が覗く。感情が先行する場面もある。
このアンバランスさが、彼女の魅力だと思う。
ネタバレは控えたいが、物語を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!犠牲を強いる世界の中で抗い生きる人々の物語
幸せなご都合のない、あまりにも辛くあまりにも残酷な理が根底にある世界の物語です。
読み始めると恐らくまずは、黒に近い心寂れた世界を感じることになるかと思います。
あまりにもの悪意と、残酷な現実、辛さに満ちた、救いない世界。
しかし、その中であっても光があります。
政治の暗雲に呑まれかけた少女を、純粋に助けたいと救った少年
その少年を取り巻く、どうしようもない現実を打ち払おうとする少女
限られた者たちに犠牲を強いる世の中を打ち砕き、武力とはまた違った形で取り巻く世界を変えていく!
人生をかけ、突き進んでいく物語がお好きな方にお勧めする物語です
<重要>
自分は特に少女、真波様の強さに…続きを読む - ★★★ Excellent!!!魔法とは、人として生きるとは一体何なのか
魔法を使うと寿命が削られる。全ての人間が魔法を使えるのではなく、一部の才を持った者のみが魔力を持つ。故に、魔法使いの素質を持つ者は国の資源になっている。
そんな世界で、特異な才覚を持った青年とその国の王族である少女が「資源と人」ではなく「人と人として生きる」希望を掴むために戦っていく物語です。
主人公の響玲も王女の真波も、どこにでもいるような純粋で優しい少年少女です。些細なやり取りで笑い合い、相手を慈しみ、絆を深めていく。
そんなささやかな幸せの継続を、世界が許してくれない。
戦火の中で、二人は「そう生きざるを得ない」という状況に追い込まれていく。響玲はその強さから死神と呼ばれるよう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!重厚で、苦しくて、切なくなるほど優しい物語
一人の死から始まる冒頭に、まず息を飲みました。
よく作り込まれた、ご都合魔法の存在しない幻想世界。ファンタジーなのに、魔法は搾取と畏怖と排除の対象と、実に救いがありません。ここは現代の過剰な威力を持った武器と同じですね。
それを個人が持ったらどうなるか……そんなリアリティが、この物語の屋台骨となっています。メインキャラたちが、それぞれを想う気持ちがとても丁寧で、だからこそ切ない。
そして何よりイチオシは真波様です。あのカッコよさに痺れます。
重厚で、苦しくて、優しさにあふれた物語に触れたい人は、是非手に取っていただきたい作品です。