概要
一冊の古本と運命を分ける宝くじが、壊れかけた家族の心を再び繋ぎ直す。
冬の寒空に、家も仕事も自信も失い、あてもなく街をさまよう男。季節外れの風鈴が鳴った瞬間、消えたはずの古本屋が姿を現れ、止まっていた彼の運命は、静かに動き始める。
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- ★★★ Excellent!!!人生の目次にふと迷う時、この物語を栞にして───
いつ、どこで、この人生を間違えてしまったのだろう。
そんな後悔に呑まれる夜が、人には誰しもあるのかもしれません。
社会からは軽んじられ、家族からは見捨てられ、それでも“まだ終わっていない”と信じたい男の叫びを、今日も街は聞こえないふりして廻っていく……。
そんな男の前に現れたのは、一軒の小さな古本屋。
店主は夢の“値”を、男の胸に問いかける。
望んだその夢とは本当に、宝くじ一等のような7億円の“値”なのだろうか……。
人生に少しずつ差し込むその光は、壇上のスポットライトなどではなく60ワットの部屋の明かり。聞こえてくるのは楽団によるファンファーレなどではなく、季節外れの風鈴の…続きを読む