タロット・パラレルワールド～アーサー・エドワード・ウェイトの家族と運命をつむぐ者たち～

昼は公務員＆夜はオカルティスト──これは史実です。アーサー・エドワード・ウェイトは英国国立図書館に勤務しながら、プライベートでは近世オカルティズムをけん引した世界最大の魔術結社「黄金の夜明け団（ゴールデン・ドーン／Golden Dawn）」の立ち上げメンバーという顔を持つ、シルクハットがお似合い、口ひげがトレードマークの43才英国紳士、稀代のオカルト研究家、ウェイト版とよばれる現代タロットの生みの親です。アーサー・エドワード・ウェイトと彼の家族の崩壊と再生、そして彼を取り巻く女性たちの魂が光を取り戻す旅を描いた歴史的寓話です。歴史的事実に忠実でありつつ壮大なファンタジーとして進行してまいります。
　第一話は1900年のクリスマス。ウェイトは朝の一枚引きでマルセイユ・タロットの《神の家》を引く…続きを読む