神様と呼ばれる、全部が本物

明治時代、廃仏毀釈。
仏寺が壊されたのみならず、
各種神社は一緒くたにされ、
古くからの信仰は曲げられた。

役人、青山は祠を訪ねる。
オツネ山のコンコン様、
狐だか何だかを祀ったその場所で、
不意に響いた鈴の音。

夢か現か、時の流れの歪曲か。
青山が見たもの、感じたものこそ、
神と呼ぶべき存在だったのか。

幻想的でありながら骨太な、
近代日本の昔話。
こういう雰囲気、すごく好き。

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