短編ながら、これだけの世界観を描いたことが素晴らしい
仙台市生まれ。小説を書いています。文芸出版ユニット 京都ジャンクション@kyotojctに参加。本好き。Twitter: @oeko51 レビューとフォロー…
病により内向的になっている男性の日常生活。怪しい廃墟。巧みな情景描写で、ぐいぐいと惹かれていきます。
じめっとした陰鬱な空気で始まり、しっとりとした涼やかな空気で終わる。無駄のない淡々とした文体で、文字が毛穴から染み込んでくるような錯覚を覚える。夏に読んだら気持ちがいいだろうなと思った。 はっき…続きを読む
丹念な描写から来る、作品全体を覆う、幻想的でほの暗く不気味な雰囲気。魚のような霊と一体化するという奇抜なシチュエーション。そして皮膚と引き換えにするのなら、喉の乾きでもいいと受け入れる、男の感覚…続きを読む
物語全体を通して語られるのは、結局のところ、怪病を患った1人の男性が廃墟へ向かい、奇妙な体験をする話。だがしかし、純文学のような語り口で語られる丁寧な描写は読者の心にいともたやすく写し出す。幻想…続きを読む
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