スリーピング・マジェスティ

作者 斉藤希有介

550

217人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

最近ちょっとこの作品に出てくるポラックというキャラがお気に入りになりすぎたので、その魅力を少しでも伝えるべくレビューを書き直します。

スリマジェは主人公たちのサングリアル軍と、敵側のダンセイニ軍が戦うお話なんですよ。
主人公側に魅力的なキャラがそろってるのは当然なんですが、今回ご紹介したいのはダンセイニ側のキャラ。そのなかでも特に注目したいのは「ポラック・メルロ」という女キャラなんですね。
ポラックは敵なのでサングリアル軍を攻撃してきます。夢中で読んでる最中はサングリアル側に感情移入しているので「なんなんだよこの敵!」という憎々しい思いだったんですけど、読み終わってふと考えてみると、ダンセイニ側にも事情があって戦争をしているわけです。主人公ヴラマンクがサングリアルを勝利に導こうと努力しているのと同じく、ポラックもダンセイニ軍を勝利に導くためにがんばって戦っているんですね。
ヴラマンクが「サングリアル国王としての責任と誇り」をもって戦っているのと同じく、ポラックも「ダンセイニの軍人としての責任と誇り」をもって戦っているわけです!
そう考えると、なんて魅力的なキャラなのだろうと、どんどん好きになってしまいました。

けっしてポラックが巨乳だから好きなのではないので、そこは誤解のないようにお願いします。巨乳だから好きというわけではないです。よろしくお願いいたします。

★★ Very Good!!

自分が眠る前と全く価値観の違う時代に突然目を覚ました王様。
頼れるものがいない状態でずいずいと一人奮闘しつつ、大事なところでまた眠りについてしまう……思わず「私が応援してるよ!」と声をかけずにはいられなくなるような、そんな主人公です。

中世の西洋をイメージした舞台が緻密に作り上げられた、正統派ファンタジー。
なんとなく私の頭の中ではファイアーエムブレムの情景が浮かびました。
戦闘シーンも迫力があって、かつ説明も丁寧なので入り込みやすいです。

いい感じのところで終わっているので、王様だけでなく作者さんも同時に応援したいところ。続編はまだですか?

★★★ Excellent!!!

 複雑な馬上戦闘も噛み砕いて読みやすく描かれていて、なおかつ魅力的なキャラクター中心に描写していて、軍記ハイファンタジーに慣れていない層も、本格派を求めている層のどちらにも楽しんでもらえそうな良い作品でした。

 ツイッターの「幻想水滸伝っぽい作品書いてます」という触れ込みに釣られて読んでみたわけですが、とてもそれっぽい感じを表現できていたと思います。内政面の考察や、紋章間のパワーバランス、オーバーパワー同士の睨み合いなどがしっかりしていて、世界観の整合が高水準で整えられていたなーと感心しきりでした。。

 個人的にはキャラクターがもう少し個性的だと良いかなと思いました。主人公以外は尖った感じに見えない面がある気がします。もっとキャラは喋ったり暴走して、らしさを前面に出した方が魅力が引き立つような感じもします。

 1部完時点での感想でしたが、2部以降の展開も楽しみにしています。

★★★ Excellent!!!

多くの方が書かれている通り、肉厚ながらポップなファンタジー物語だと思います。緻密な設定もさることながら、伏線のギミックもさすがと唸るしかなく。その設定を第一部だけでは全て体感できなかった感があるので、第2部をぜひ楽しみにさせてもらいたいな、と思いながら。

まずはしっかり完結した本作の潔さにレビューを突き動かされました。おすすめです。

★★★ Excellent!!!

 実際のところ外見的には老いていないのですが、国の危急を前にして立ち上がった歴戦の王の姿に胸を躍らせる“王道”ファンタジーでした!
 最後のギリギリまで追いつめられ続ける展開に手に汗を握り、最後の逆転に驚き喝采を送ること間違いなし!
 皆様も是非読んでください!

 以下感想です。
 あのキャラの設定とかデータ良いですよね! 自分もキャラの設定とか細かくメモりたくなる習性が有るので非常に楽しく拝見させていただきました。成長度が実に面白いですね。王様、もう大分育ってる筈なのにCとかのが大分あるってことは今後益々伸びていくということなのか、それとも今のステータスがそもそも全盛期ではないということなのか(多分後者ですね)。この先の話で力を取り戻していく王様の姿も気になります!

★★★ Excellent!!!

次々と変わる展開は、きっとこれから読まれる方も私と同じように物語の世界へ引き込まれることでしょう。
第二部が今から待ち遠しいです。
私があれこれと作品に対する魅力を語るよりも
まずは第一章、読んでみてはいかがでしょうか。
きっと、いつの間にか全て読み終えていると思いますよ。

★★★ Excellent!!!

戦争を題材としている分、この小説には戦における最も重要な部分、即ち『平時の備え』を確りと描いている。戦いとはすべからく始まる前に決まるものであるが、その辺りの軍備に関して濃厚且つ現実的な知識に基づいた描写が素晴らしいと思う。

更に、この作品はファンタジーである。華印といった空想的な要素を、確固たる現実味を持たせるほど練り上げて、戦争に違和感無く混ぜ合わせ、その上双方を生かしきっているのは正に驚愕の一言だ。

加えて、戦争では人も死ぬ。ありふれた英雄譚《ボーイミーツガール》では無い、暗い展開も含まれている。だが、それでこそだ。彼は王であって英雄ではないのだから。

剣と魔法、そして政治の物語。読まずに寝るには、勿体ないぜ?

★★★ Excellent!!!

最高!!ファンタジー好きで結構読み漁ってるけどこれは結構上位に入る!!風景とか自然に想像できるような書き方で読みやすい!主人公の王様もでら強くてかっこいいし、ルイもアテネイもいいキャラしてるしかわいい…!!でも一番いいキャラなのは個人的にはペギランだと思う(笑)笑うところも多いし最後の方は泣けたしとても楽しくわくわくしながら読めました!こんな素敵な作品をありがとう!!完結したけど続編あってもおかしくはないような感じだし番外編が更新されるということでとても楽しみです!!

★★★ Excellent!!!

設定がしっかりしている作品というのは好きです。作者がしっかりと心をこめているのだとわかりますし、滅茶苦茶な方向に進むことが少ないですから。

ですが、その小説が読みやすいのか?面白いのか?それは別の問題です。

その点この作品は『設定資料集』ではなく、設定を元にして作品自体が動いていますし、なにより先が読みたくなります。

馬術や槍術についても、解説文ではなく自然と描写されていてすらすらと読めました。

それと華印です。これがなければなにかいまひとつ物足りない作品になってしまったと思います。魔法のない、時代小説よりのファンタジーもいいですが、この独特の華印という設定によって興味をそそるものになっていると感じました。

途中ですが、レビューをさせていただきました!

★★★ Excellent!!!

(ちょっと改稿させていただきます。星の数はそのままで……)

この作品には、読者の目を引く華があります。
フランス語を主体とした独自のネーミングにも、センスが光ります。
それから、文章そのものの配置。

実はWEB小説において、「改行の数」「空白の多さ」「一話分の容量」は結構重要で、そこもよくお分かりになっているなぁ、という印象があります。(紙媒体想定そのままの投稿スタイルで、損している作家さんは恐らく多いです)
何せ、画面というものは読みにくい。光を制御してたって、ブルーライト遮断シート貼ったって、読みにくい。
純白と黒は(一見読みやすいようですが)、コントラストが強すぎて長時間の読書には向いていないのです。
(実際、大概の小説には、クリーム色に近い白、キンマリ、という用紙が使われています。同人作家さんにはお馴染みの製品かと)
そこを見越して、改行と空白を多めに、容量を控えめに、すると、読みやすいWEB小説になります。
逆にやりすぎるとケータイ小説のような冗長さが出てしまうのですが、こちらの作者さんの配置は絶妙で、素晴らしいなと思いながら読み進めておりました。
文章表現そのものの読みやすさと相まって、倍率ドン、さらに倍、であります。

長い眠りについていた王が、平和ボケした民衆に発破をかけて国を立て直そうというアイデアも面白いですし、登場するキャラクターは魅力充分。
必要な説明がされているのに表現が巧みで軽く、恐らくライトノベルしか読まない読者にとっても読みやすい。同時に、しっかりとした骨太の設定を認識できるぶん、正統派小説を好む読者も満足できる。
若干、戦術武器その他ツールや生物学的反射において、???という部分がありましたが、目をつぶっても面白いと思える魅力的なお話でした。(逆にそこが埋められれば完全無欠になりそう)

今後の更新も楽しみにしています。

★★★ Excellent!!!

 易しい文章でありながら、世界観は硬いファンタジーそのものです。王の為政をテーマにしたストーリーでこちらも硬いものですが、テンポの良い会話がそれを感じさせない。いつの間にかするすると読めてしまって、気がついたら世界の虜になっている……そんな印象を受けました。

 ファンタジー世界を構築する、用語一つ一つにも気を遣っていらっしゃるのがわかって、こちらがのめり込む手助けになっている感じです。

 あとすごく個人的なことですが、宗教周辺の描写がとても気に入りましたw

★★★ Excellent!!!

コミカルな部分もあり、テンポもよく読みやすい文章ですが、内容に重厚感もあって読み応えがあります。

来るべきことや、それを理解出来ずのんびりとしている周囲に焦りを感じながらも、諦めずに働きかけ続ける王と人々のやりとりや、エレガントさを感じさせる独自の世界観や設定も魅力的です。
作中に仕掛けられた二つの『タイムリミット』も、より緊迫感やスピード感を与える手助けとなっているのだろうと思いました。

話も大きく動き出しているので、これからがまた楽しみです。

★★★ Excellent!!!

━深き眠りから目覚めた国は様変わりしていた━

王様がロリコンじゃないかと疑うくらい、幼女に優しい紳士かと思ったのは内緒←
いや、小ささは正義!純粋だもの!

人間味溢れる王様、ボクは好きだ!
順応性の高さとか、王様じゃなきゃ中々……。

幼女のお兄ちゃんが好みです!(殴


━あなたが次に目覚めるとき、未来だったらどうしますか?━

★★★ Excellent!!!

まず、設定の奇抜さに拍手を送りたいです。
考えそうで皆がおそらく敬遠していたであろう、
主人公本人が眠りで時間を超えていくという設定。
これはかなり素晴らしいと思います。

なぜなら、まず、現在どうなっているかを、
何も知らない読者がヴラマンクと共に理解していける。
そして、どうなったかをワクワクして読める。
逆に敬遠するであろう理由は、扱いが難しい。
下手をすると読者が置いてきぼりになりやすいからです。
しかし、そこも計算の上で進めている節がある。

そして、魔法のような概念がありながら、
かなりリアリティを詰め込んでいると思います。

まず、戦闘。剣術の戦闘ですが、シーンを想像しやすく、
また、おそらく著者もある程度やったことがあるのかな?
と思わせるリアルさを感じました。(突きの腕の伸びなど)
私もドイツ剣術を体験で受けてはいましたが、
何かしら経験していないと分からない細かい所も、
さらりとわかりやすく描かれているように思います。

さらに、王政・国教などのリアル追求。
著者は実在の西欧中世をきちんと調べていると思います。
(これは私が西欧中世研究会に所属しているので、
なんとなく詳しくなったため、たまたま気づいたのですが)
騎士としての在り方や、王政の運び方、
国教のあり方と腐れ具合(笑)。
農民が養える騎士の数や民の数、
調べた上で、結構プロット練って組んでますね!

それがきちんと為されているからこその、
繊細な描写や魔法表現が光っていると思います。

こちらも目を離せませんね。
ゆっくりと先を楽しませて頂きます!

★★★ Excellent!!!

読み手と主人公の主観が重なる描写力と、予断を許さない状況の変化、加えて見えない宿敵の暗躍……。設定で王道を外しながら、それでも王として在ろうとする主人公の活躍は間違いなく「王道」。
待つ側が目覚めているというのも新しく、彼の窮地毎に悪化する状況にはらはらが止まりません。
昔児童書を読んだワクワク感をあなたに!

★★ Very Good!!

 宿敵との戦いを終え、眠りについた王が目覚めたとき、90年の歳月が流れていました。かつては精強だった自国は見る影もなく、数年先に戦が予見されているというのに平和ボケしている始末。
 兵力は1/10まで落ち込み、信頼してくれる者すらわずか数名。国内にも王を疎む者が多い。そんな状況のなかで、圧倒的な力を持つ敵国に備えなければいけない。

 控えめに言っても詰んでいる状況です。そんな絶望的な状況を覆すため、王は奔走します。しかし、そう簡単にことが運ぶわけもなく……。
 つねにギリギリの綱渡りをし続ける王(主人公)から目が離せない、そんな作品です。著者はカタルシスのなんたるかを理解しているように思われるので、おそらく主人公は勝利するでしょう。しかし、それはどうやって? 何が起こりそうなるのか? 

 私にはこの状況から主人公が逆転する未来が見えません。だからこそ、どのような物語が展開されるのか期待に胸が高鳴ります。強大な力を持つ“不滅王”と、その配下たる7人の不老の将に挑む、“スリーピング・マジェスティ”。彼は、どのような逆転劇を私たちに見せてくれるのでしょうか。それが楽しみでなりません。
 

★★★ Excellent!!!

こんなジェネレーションギャップの付け方ずるいですよ!!!
まだまだ判断のつかない部分やもうちょっと説明してほしい部分もあるんですけど、シリアスなシーンとクスリとできるシーンのバランスがとても読みやすかった。
主人公がどうなってしまうのか気になって仕方がないので、これからも追い駆けたいですね。

★★★ Excellent!!!

しっかりと練られた重厚な世界で、登場人物たちが軽妙なやりとりを交わしているのが素晴らしいです。
主人公ヴラマンクは、為政者としてもそうですが、人間的に大変すぐれた人です。
たった一日でも彼と共に過ごせば、誰もが心を動かされる。
そんな善意に満ちた人です。
それゆえに慕い集まる仲間たちもみな善意にあふれているし、彼を疑う人もやがては理解を示してくれるだろうという、確信に近い予感がします。
彼の物語がこの先どう続くのか楽しみです。ショタジジイ、最高です。

それと個人的には、ルイがとてもけなげで好きです。

★★★ Excellent!!!

自分の国を守るために戦った王が90年の眠りにつく。
本人も気がつかない内にどんどんと若くなっていく。
え?まさかの若くなっちゃうの?と思ってしまった辺り
設定が巧みに出来ていて唸ってしまった。
そしてのんびりとした平穏な日常と住人に、
いつ攻められてもおかしくない状況だと気づき、
いつかの戦いの為に奮闘する王。
王道のハイファンタジーとしてもこれは純粋に面白い。


と軽く作品の魅力をピックアップしました。
大分前に読んでいた作品ではあるのですが、読みやすさがやはりいいのか、はたまた中世的な世界観がいいのかまた読み返したいと思うくらいに良い作品なんですね。
元々こういったファンタジーものは好きだったので、最初に読んだときはびっくりもワクワク感もあってんどん読み進めていって、途中で少し泣いたところも(笑)
主人公に関しては物語を通じて好きなんですが、彼の人間性に惚れてしまうくらいです。
読んでみて損はないと思います。


あえて付け加えるなら、ショタジジイは可愛い!←

★★★ Excellent!!!

とても面白かったです。
文中での、風景や戦闘シーンの描写などがしっかりしていて、実際に自分が物語の中にいるかのような感覚になりました。
作中で、ファンタジー特有の用語などがかなり出てきましたが、話の流れから用語の意味をきちんと読者が理解できるようになっていたので、とても読みやすかったです。

★★★ Excellent!!!

最近、学園ものなどが多い中、私が思うファンタジー中のファンタジーでとても好みです!
中世を思わせる時代背景で、もちろん魔法ありでわくわくします!
ボクっ娘のアテネイちゃんもかわいいし、
ルイ君もなよなよしい感じがいいですし、
ドジっ子ペギランさんもかわいいです笑
続きが気になります…!

★★★ Excellent!!!

緻密! その一言に尽きます。
きっとこのサングリアルという国は実在しますね。間違いないです。それほどまでにリアリティをもってこの物語は描かれています。まだまだ話はこれからといったところですが、今の時点でも十分に面白さの片鱗を見せてくれます。
きっとダンセイニとの戦いが始まればより一層深い物語となっていくのでしょう。今から楽しみです。

★★★ Excellent!!!

作者様の読書経験や下調べに裏打ちされたであろう、綿密でリアリティのある舞台設定が光る物語です。花や植物を題材とした「魔風士」達の設定も、どこか華やかな世界の構築に一役買っていました。ストーリーには王道が上手く取り入れられ、表現力の高さも相俟って、没入しながら読み進める事が出来ます。
キャラクターでは主人公ヴラマンクが一番のお気に入りです。ショタ爺、とは言いながらも若々しく真っ直ぐな人物で、時折見せる王様らしい威厳や老獪さも魅力的に映りました。
いわゆるハイ・ファンタジーがお好きな方には、是非一読をお勧めしたい作品です。

★★★ Excellent!!!

まず、卓越した文章力で読み手を惹き付けます。読み進めていくと、その圧倒的な世界観にのめり込んでいきます。正直、ファンタジーがあまり好きな方ではないですが、僕はこれしかファンタジーを読もうという気にはならなかったです。だから押します。

★★★ Excellent!!!

設定が面白い!
登場人物たちは美男美女ぞろい!
物語がすすむテンポもよくあっという間に読めちゃいました。
素敵な言い回しがいっぱいあります。
一応完結とのことですが今後の彼らが気になりますね。
あ、そういえば、馬は?華印は?どうなったのですか?わたしが読みのがした…?

応援の気持ちも込めて…
これからも頑張ってください。

★★ Very Good!!

仇敵たる隣国の王を打ち破り、自身も深い眠りについてしまった王、ヴラマンクが目覚めた世界は、泡沫の平和に遊ぶ自らの国だった。

来たるべき隣国との停戦条約の期限が切れるまで、あと10年。
期限が切れれば隣国は必ず攻めてくるぞと説くヴラマンクの言葉などどこ吹く風と、彼の臣民たちはまともに取り合おうとしない。

すっかり平和に慣れてしまった臣民たちを、ヴラマンクは説き伏せることができるのか。

中世欧州風のファンタジー世界で、テンポのよい英雄物語が展開していきます。