コミカルから切なさまで色づく言葉に心を彩られる、気持ちいい十首連作!

 コミカルな語感も面白いのが作者様のご手腕、今回は笑わせてくるのかっ……と思っていたら、一首一首を詠んでいく内に惹き込まれ、ラストには切ない余韻が残る……。
 今回も思いっきり、してやられました……心に残る名作、お見事です!

 一首ごとに色がついている感覚。コミカルなら明るい色、疾走するような情動カラー、切なさには深く涼やかな色味……短歌それぞれにメタファを織り込むのは、本当に深く考え込まれている、と思います。

 そうして詠んだ人の中に生まれた色たちが、混ざり合い、多くの色彩を生んでいく……。
 色彩の海に揺蕩うような心地よさ、是非とも作品に触れてみて、体験して頂きたいです。是非ともご一読、おすすめ致します!

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