爽快なほど破天荒なお嬢様だからこそ、人情味の溢れるラストの選択に感動

 キャッチコピーにもある通り、「生意気なくそガキはぶっ飛ばす」ような破天荒なお嬢様。それが国の第二王子だろうと、後の剣聖や聖女だろうと……。

 終始、そんな破天荒さが痛快かつ爽快なミリスお嬢様。
 確かにタグにもある通り「悪徳令嬢」のようにも映るかもしれません。
 しかし……一人称の地の文も含み、喋り方がやたらと男前で、侠者のような格好良さを感じてしまいます。お嬢様に失礼? いえいえ褒め言葉ということで、どうか一つ……読んで頂ければ、きっと伝わるはず!

 武力や魔術もない「お嬢様」に違いない人が、大胆な機略と機転、そして堂々たる胆力をもって状況を打破する姿は、圧巻かつ爽快。
 言動といいなかなか尖っている彼女が、第一章における戦いのラストで選択したこと……そこに確かな義侠を感じて、思わず涙するはず。

 詠み終えた後、こう思いましたとも……
「ミリスお嬢様には逆らえない」と。

 とても面白かったです。是非ともご一読をおすすめ致します!

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