制御不能な世界で　（カクヨム短歌賞10首連作部門）

こちらはカクヨム短歌賞10首連作部門エントリー作品なのですが、詠まれた10首のどれもが、息苦しさ居づらさ生きにくさを詠んでいる感覚が、ずいずいと心に響くのです。

これは個人的な感覚なのかもしれませんが、短歌（そして俳句）も決められた音数のなかで、ナチュラルな言葉を紡いでいくのが、実はとても大変というか。あぁ、これは575のリズムに合わせたんだろうなぁ、って瞬間があって。

でも、この連作歌集にはそれを感じさせない。
どれも一息で吐き出したような。
それでいて、現代社会を生きる僕らが感じる「息のしにくさ」をこを容赦なく抉ってくるのに、音の感覚が素晴らしいから、ポップに聞こえる音感というか。
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現代社会に潜む見えない痛みを静かに浮き彫りにする10首の短歌連作――💔🌐

涼月先生の『制御不能な世界で』は、現代社会における「生きづらさ」や「自己認識の揺らぎ」を10首の短歌で鋭く描いた連作です📱🪞。

作者自身が「ダークな感情で詠みました」と語るとおり、読む者の心に静かに刺さるような痛みを感じさせます🫧🖤。

心がふと立ち止まる瞬間に、ぜひ読んでみてください🌫️💬。

いわゆる、現代の生きづらさを短歌で表現した10首のようです。

といっても、
お堅い内容ではなく、
恋のもどかしさなどを詠んだ短歌もありますので、
読みやすかったです。

現代をえぐるような秀逸短歌集でしょう。

推し短歌1首。

甘じょっぱい　芋がほろりと　舌包む
温かい記憶に　泣いて笑った

ルッキズム、私の娘は社会のことで疑問に思ったことをどんどんぶつけてきます。

彼女の疑問には同性婚などもありました。

ここで巡り合うとは思いもしませんでした。

作者様は斬りこんできております。

しかし、どこか影を感じるような。

お疲れではないですか？

十首の短歌がありますが、物語仕立てでもなさそうですが、そこはかとなくご自身を感じえる節があります。

十首目で、それでも人心地はするものだと分かりました。

ガッと風がすり抜けて行った感じが私は好きです。

是非、エピソード内にある十首と出会ってほしいと思いました。