制御不能な世界で (カクヨム短歌賞10首連作部門)
涼月
制御不能な世界で
少しでも 綺麗に映る 鏡買う
私の眼球は ルッキズムの
遠目でとくん すれ違えたら
でも気づかれない 報われぬ心臓
自分らしく 賢くお洒落な キラキラ画面
汚部屋で眺める 私は異端者
その決断 私の意志か 受け売りか
曖昧で複雑な 『普通は』に躍る
色も波長 携帯の電磁波に 地の震え
絶え間ない刺激に 揺さぶられる私
縫いつけたい 言いたいことは 言えぬのに
皮肉否定ばかり 吐くこの口を
何を聞き 何を
傷と罪悪感増やす 不完全フィルター
貴方と私 隔てるは薄皮一枚 流れくる熱に
溶かされ囚われ でも消えない痛み
午前一時
死にながら生きるのは 辞めようと決めた
甘じょっぱい 芋がほろりと 舌包む
温かい記憶に 泣いて笑った
制御不能な世界で (カクヨム短歌賞10首連作部門) 涼月 @piyotama
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます