概要
海風がなぎ 陸風にかわるころ 今日も また 鳥がやってくる
うみべひろたさま主催の「第三回水平線短編大賞」に応募した作品です。
準備された四枚のイラストのなかから一作を選び、そこからイメージを膨らませて話を作りましょうという企画です。
下記にイラストと企画概要へのリンクを貼り付けます。本作は、B.ふたのたんこ様の絵をテーマに選んでおります。
https://note.com/horizontal_pb/n/n364908259b13
ホラーっぽいファンタジーっぽい童話です。
準備された四枚のイラストのなかから一作を選び、そこからイメージを膨らませて話を作りましょうという企画です。
下記にイラストと企画概要へのリンクを貼り付けます。本作は、B.ふたのたんこ様の絵をテーマに選んでおります。
https://note.com/horizontal_pb/n/n364908259b13
ホラーっぽいファンタジーっぽい童話です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!飼いならされた自由、あなたもどうぞはみ出さないように。
自らを献身的に差し出す鳥たちを額縁の中に収め、その後で彼らの血肉を恵みとして享受する「きみ」。絵画と料理、もっとも自由だと考えられているそれらの活動が、実は誰かに計画されていたものだったとしたらどうだろうか? 与えられている色が異なっているだけで、あなたが創造したと思っているオンリーワンであるはずのそれは、本当はただの量産品に過ぎないのかもしれない。そんなはずはない、ともがくことができるあなたは果たして幸いなのか否か……気付いた時には、あなたの代りはすでに用意されているのだ。
本作品は一枚のイラストををテーマにして書かれたものであるが、ぜひ交互に見比べて頂きたい。異なる色で構成された複数の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!存在しない絵画を求めて。
とっぷりと暮れた玄関の呼び鈴が鳴り響き
今日も一羽の鳥が佇む。
カンバスに帆布を張って様々な青い色の
絵の具を幾重にも塗る。青は鳥になり
鳥は糧になる。無造作に置かれた野菜を
切る。鳥の身体を切り刻んで行く。
イソヒヨドリ、ペリカン、ハシビロコウ。
そして、ダチョウ。
鳥たちは海風が凪ぎ、陸風になる頃には
玄関に佇んでいる。青い絵の具で絵の中に
閉じ込めた鳥たちはカンバスに沈み込む。
鳥たちの囀りに耳を傾ける。
この狭い世界の中で、幾度も生を全うし
損ねるのは、鳥に魅せられたからなのか。
それともカンバスが小さ過ぎるせいなのか
誰にも分からない。
黒猫にさえも…続きを読む