幼少だった頃の主人公たちの遊び場は、廃屋だったそうにございます。
今の子達はどうかかりませぬが、我々は共の頃は、廃屋を『秘密基地』や『お化け屋敷』なお度と言って、不保侵入して遊んでいた文化があったのですよ……。
その廃屋には、表札に「山下」と書いてあったため
「山下の廃屋」として、遊び場になっていたようでございました。
ある日のこと、
主人公の弟が、自転車で走行中に藪に転げ落ち、怪我をしてしまいました。
助けてくれたのは、見知らぬ女性でございまして……
主人公たちは、女性に連れられて藪の中に入っていくのでございます。
何もわからず藪の中に進んでいくと……案内されたのはなんと……
山下の廃屋 なのでございました……。
子供の頃感じた、恐怖心この辺りを、非常に巧妙にくすぐられる恐ろしい話にございます。
おすすめです。是非、ご一読を。
不気味な描写と、独特な文体に引き込まれました…!面白かったです…!
妖怪が好きという理由で、タイトルの鵺にホイホイされたのですが…
元より妖怪とは人間にとって恐怖や不安の象徴でもあり、忌まわしいものであるというのを改めて感じることのできる物語でした。
とはいえ…
鵺という妖怪の特徴を余すことなく魅力的に扱った物語構成に感動しております。
鵺を知らなくとももちろん楽しめる作品ですが、まだ未読の方はぜひ鵺を知ってから読むとより楽しめると思います!
彼らが見たものとはなんだったのか。
自分なりの解釈でゾッとしつつ、見事な物語構成に、鳥肌モノでした。
現代に妖怪は存在するんですね。
鵺。文脈によって意味が違うので、評者は辞書を引きました。
====
ぬえ【×鵼/×鵺】
読み方:ぬえ
1 トラツグミの別名。
2 源頼政が退治したという、伝説上の妖力をもった怪獣。頭は猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎、声はトラツグミに似るという。
3 つかみどころがなくて、正体のはっきりしない人物・物事。「政界の—」
==
小学館「デジタル大辞泉」を weblio 辞書より2025年5月4日に参照して引用。
====
あの……あれ……は何であったのか。
トラツグミは現世の鳥ですから鳴き声を聞くこともあります。しかし身体が継ぎ接ぎである怪獣となれば、外見が異様というより、現世の私たちが目にすれば何者であるのかを理解できません。
分からないのです。登場人物はいずれも事態の不可解さに慄きます。
そして、ゆっくりと小説を読む私達も不可解さに慄きます。小説としての説明不足ではなく、理解し得ぬものを克明に描写したが故に。
皆様。直視する準備はお済みですか?